青林書院



事例解説 離婚と財産分与  -裁判実務における判断基準と考慮要素-


事例解説 離婚と財産分与  -裁判実務における判断基準と考慮要素-
 
編・著者松本 哲泓 著
判 型A5判
ページ数282頁
税込価格4,070円(本体価格:3,700円)
発行年月2024年5月
ISBN978-4-417-01876-6
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    発売後忽ち重版決定!第2刷

■解説
元裁判官によるケーススタディ
●多種多様な財産分与の事案を数多く見てきた著者が
 裁判実務の視点から分かりやすく解説!
●典型例はもとより現代的な事案対応の中で抱く疑問や
 よく目にする問題をピックアップ!
●これまで議論が十分でない事例も取り上げて
 問題解決に向けた考え方や実務指針を提示!


はしがき
 本書は、2つの目的をもって作成した。一つは、財産分与についての基礎
的な知識の習得であり、もう一つは、現代的な問題を含めて、従来の議論を
発展的に検討することである。住宅ローンが残存する不動産がある場合、法
人化した個人企業が特有財産である場合、夫婦が現代型の内縁関係にある場
合、パートナーシップ関係の当事者の場合など、従来の裁判例になく、議論
も十分とは思えない問題を扱っている。具体的な理解に資するために事例の
解説という方法を採った。法律家諸氏が財産分与について研修する際の素材
又は教材としても役立つと思われる。
 設例は、従前の裁判例に現れた事例、裁判官として在任中に問題となった
事例、弁護士会の研修や調停委員の研修において問題となった事例、法律相
談として受けた事例などを参考に、各章のテーマに沿って、筆者において作
成したものであり、具体的な事案が存在するわけではない。
 解説は、現在の裁判実務を前提とした視点でしており、各テーマにおける
実務の実情及び学説の状況を把握することを可能にし、これまで議論が十分
でなかった問題の解決に役立つ指針を提供できたと考えている。
 各テーマについては、大阪高等裁判所第9民事部に在任中には同部に在籍
した裁判官、大阪家庭裁判所の調停委員の皆さん、各地弁護士会(大阪・京
都・鳥取・徳島など)の研修会に参加された弁護士の諸氏から得られた貴重
な意見を参考にしたので、諸氏には感謝の意を示しておきたい。内容につい
て、筆者に全責任があることは当然である。

2024(令和6)年4月
松 本 哲 泓 


著者紹介
松 本 哲 泓(まつもと てつおう)
弁護士・元大阪高等裁判所部総括判事


■書籍内容
第1章 財産分与の意味・内容
➶事例1−1 財産分与の内容に含まれる要素
  1 財産分与の意味・内容
   ⑴ 財産分与の意味・根拠
   ⑵ 財産分与の内容
  2 財産分与の要素及び根拠
   ⑴ 清算的要素としての財産分与
    ⒜ 実質的共有説
    ⒝ 不当利得返還説
    ⒞ 組 合 説
    ⒟ 平等保障説
    ⒠ 婚姻共同体財産説
   ⑵ 扶養的要素としての財産分与
    ⒜ 予後効説
    ⒝ 清 算 説
    ⒞ 離婚手当説
    ⒟ 補償的財産分与説
   ⑶ 慰謝料的要素としての財産分与
    ⒜ 離婚慰謝料と財産分与の関係
    ⒝ 離婚慰謝料の性質
    ⒞ 慰謝料的要素の内容
  3 判例・実務
   ⑴ 財産分与の内容とその関係
   ⑵ 財産分与の各要素
    ⒜ 清算的要素
    ⒝ 扶養的要素
    ⒞ 慰謝料的要素
   ⑶ 財産分与算定の方式
   ⒜ 財産分与請求権の個数
   ⒝ 算定方式
  4 事例の検討
➶事例1−2 清算的財産分与における実質的共有
  1 財産分与請求権の存続期間
  2 清算的財産分与における実質的共有の意味
   ⑴ 清算的財産分与の対象となる共有
   ⑵ 物権法上の共有と財産分与
  3 実質的共有と物権法上の共有の判断基準
   ⑴ 物権法上の共有関係の成立
   ⑵ 財産分与請求ができない場合の共有の主張の可否
  4 事例の検討
第2章 財産分与請求権の性質
➶事例2−1 財産分与請求権の相続 
  1 財産分与請求権の権利性
   ⑴ 財産分与請求権の成立時期
    ⒜ 確 認 説
    ⒝ 形成説(創設的形成権説)
    ⒞ 折衷説(段階的形成権説)
    ⒟ 裁 判 例 
   ⑵ 一身専属性の有無 
  2 財産分与請求権の相続性 
   ⑴ 一身専属性に関する視点
   ⑵ 成立時期に関する視点
    ⒜ 離婚前の財産分与請求権
    ⒝ 離婚後の財産分与請求権
    ⒞ 財産分与請求権の要素に関する視点
  3 事例の検討
➶事例2−2 財産分与義務の相続性
  1 財産分与義務の相続性 
  2 共同相続により承継した財産分与義務
  3 事例の検討
第3章 内縁・事実婚解消における財産分与規定の類推
➶事例3−1 現代型内縁関係  
  1 内縁関係 
   ⑴ 内縁関係の法的性質  
    ⒜ 現代における非婚関係の多様性  
    ⒝ 共同生活関係の保障の必要  
    ⒞ 準婚理論  
    ⒟ 婚外関係に対する学説  
   ⑵ 内縁関係の成立と解消  
    ⒜ 内縁関係の成立要件  
    ⒝ 内縁関係の解消  
  2 内縁関係に対する婚姻規定の類推 
   ⑴ 準婚理論が適用される場合  
   ⑵ 準婚理論の再検討を求める見解  
  3 事例の検討  
➶事例3−2 パートナーシップ関係  
  1 準婚理論拡張の可否  
  2 生活費の分担義務  
  3 不当な解消に伴う損害賠償請求  
  4 パートナーシップ関係解消に伴う財産分与  
   ⑴ 財産分与規定の類推の可否  
   ⑵ パートナーシップ関係解消の際の財産関係の清算  
  5 事例の検討  
➶事例3−3 重婚的内縁関係  
  1 重婚的内縁関係の意味及びこれから生じる問題 
   ⑴ 重婚的内縁関係の意味  
   ⑵ 重婚的内縁関係から生じる問題  
  2 重婚的内縁関係解消の際の財産分与規定の類推  
   ⑴ 財産分与規定類推適用の要件  
   ⑵ 財産分与の額の算定  
    ⒜ 清算的財産分与  
    ⒝ 扶養的財産分与  
  3 事例の検討 
➶事例3−4 内縁が死亡により解消したときの清算 
  1 内縁関係が死亡によって解消された場合の財産分与請求権 
   ⑴ 財産分与肯定説  
   ⑵ 財産分与否定説  
   ⑶ 裁判実務  
  2 類推ができない場合の救済の方法 
   ⑴ 相続法(民890条)の類推  
   ⑵ 契約法の一般理論による救済  
    ⒜ 共 有 説  
    ⒝ 不当利得説  
    ⒞ 報 酬 説  
  3 事例の検討  
第4章 清算的財産分与における清算の割合
➶事例4−1 清算割合の決定基準 
  1 清算的財産分与における清算の基準 
   ⑴ 清算割合についての諸説  
    ⒜ 寄与度説
    ⒝ 平 等 説
    ⒞ 平等推定説
    ⒟ 実  務
   ⑵ 経済活動の類型における寄与度
    ⒜ 専業主婦型
    ⒝ 共働き型
    ⒞ 家業従事型
  2 寄与度に差が認められる場合
   ⑴ 特別な資格や能力による格差
   ⑵ 就労の態様による格差
   ⑶ 就労の程度による格差
   ⑷ 一方のみがする家事労働
   ⑸ 特有財産による財産形成
    ⒜ 特有財産を原資とする財産形成
    ⒝ 特有財産の運用利益による財産形成
   ⑹ マイナスの寄与
  3 事例の検討
   ⑴ 財産分与対象財産からの除外の可否
   ⑵ 財産分与における清算
➶事例4−2 夫婦の一方が稼働しない場合の寄与割合
  1 夫婦の一方が経済活動をしない場合の類型
   ⑴ 専業主婦型
   ⑵ 怠惰等の類型
   ⑶ 失業類型
   ⑷ 病気等の類型
  2 事例の検討 
   ⑴ 特有財産の運用利益の財産分与対象性
   ⑵ 収益行為を行わない場合の清算割合
  3 結  論 
第5章 清算的財産分与における清算の基準時
➶事例5−1 財産分与対象財産確定の基準時
  1 基準時と財産分与対象財産の関係
  2 基 準 時 
   ⑴ 原則としての別居時
   ⑵ 別居時を基準としない場合
   ⑶ 基準時が明確でない場合
    ⒜ 同居と別居が繰り返される場合
    ⒝ 単身赴任中・出稼ぎ中の破綻等
  3 事例の検討 
➶事例5−2 基準時が明確でない場合の裁判時説
  1 基準時の特定を要しない場合
  2 事例の検討
第6章 清算的財産分与の対象財産
➶事例6−1 財産分与対象財産の範囲(総論)
  1 財産分与対象財産の判断基準
   ⑴ 婚姻中に取得した財産であること
    ⒜ 夫婦名義の財産
    ⒝ 他人名義の財産
    ⒞ 法人名義の財産
   ⑵ 特有財産でないこと
   ⑶ 基準時に存在する財産であること
    ⒜ 基準時における存在の必要
    ⒝ 基準時後の滅失
    ⒞ 別居の際に持ち出された財産
    ⒟ 財産分与対象財産の基準時後の果実
    ⒠ 将来取得する財産
  2 特有財産 
   ⑴ 特有財産の除外
    ⒜ 特有財産の範囲
    ⒝ 親族からの贈与
    ⒞ 専用財産等
   ⑵ 特有財産であっても財産分与対象財産となる場合
    ⒜ 夫婦の協力によって維持された財産
    ⒝ 特有財産を運用して得た利益
  3 債  務
   ⑴ 債務の財産分与対象性
   ⑵ 財産分与において考慮される債務
    ⒜ 資産形成のために生じた債務
    ⒝ 家計を維持するために負担した債務
  4 事例の検討 
   ⑴ 株式資産 
   ⑵ 婚姻後にY名義で取得した住居である不動産
    ⒜ 特有財産と婚姻中の収入とを合わせて不動産を取得した場合
    ⒝ 事例への当てはめ
   ⑶ Y名義の定期預金2口合計200万円
➶事例6−2 婚姻後に減少した特有財産である預貯金
  1 減少した特有財産 
  2 代償財産と認めることができる場合
   ⑴ 特有財産による不動産購入
   ⑵ 預金の預け替え
   ⑶ 旧預貯金の減少と新預貯金の形成の因果関係が明確でない場合
    ⒜ 旧預貯金を生活費に費消し、その一方で新預貯金を形成した場合
    ⒝ 旧預貯金を再生産費用に充てた場合
   ⑷ 他方の特有財産が維持されている場合
  3 特有財産と婚姻後の収入の混在 
  4 事例の検討
   ⑴ 不動産の購入資金への拠出
   ⑵ Xの拠出額の残額
➶事例6−3 退職金・年金 
  1 将来給付される退職金 
   ⑴ 退職金が財産分与の対象財産となる根拠
   ⑵ 財産分与対象財産となる退職金
   ⑶ 財産分与対象財産となる退職金の額の算定
    ⒜ 算定方法 
    ⒝ 退職金規程が変更された場合の問題
   ⑷ 財産分与の時期・方法
  2 年  金 
   ⑴ 年金の財産分与における必要 
   ⑵ 国民年金(基礎年金)
    ⒜ 基礎年金
    ⒝ 付加年金
   ⑶ 厚生年金
    ⒜ 老齢厚生年金
    ⒝ 離婚時年金分割制度
    ⒞ 退職等年金給付
   ⑷ 国民年金基金  
   ⑸ 企業年金
    ⒜ 企業年金の種類等
    ⒝ 厚生年金基金
    ⒞ 確定給付企業年金
    ⒟ 確定拠出年金(企業型)
    ⒠ 自社年金
   ⑹ 確定拠出年金(個人型)
   ⑺ 個人年金
   ⑻ その他の私的年金
  3 事例の検討
➶事例6−4 偶然に取得した財産 
  1 偶然の利益の財産分与対象性
  2 財産分与対象性を肯定する論拠
   ⑴ 宝くじの当選金等の財産分与対象性
    ⒜ 特有財産性が明らかでない限り財産分与対象性を肯定する見解
    ⒝ 取得の原資が夫婦共有財産であることを理由とする見解
    ⒞ 公平の見地から財産分与対象性を認める見解
    ⒟ 婚姻共同生活のために使用すべき資金等を財産分与対象財産とす
     る見解
   ⑵ 宝くじ当選金等により取得した財産の財産分与対象性
    ⒜ 取得後の財産維持への寄与を認めて財産分与対象性を肯定する見
     解
    ⒝ 婚姻費用として拠出したものは共有財産とする見解
  3 寄与割合
   ⑴ 2分の1説
   ⑵ 分与割合に差を認める説
    ⒜ 宝くじ当選者等の寄与割合を多く認める見解
    ⒝ 財産維持への寄与に係る割合を分与割合とする見解
    ⒞ 公平によって判断する見解
    ⒟ 婚姻共同生活のために使用されるべき部分のみ2分の1とする見
     解
  4 事例の検討
   ⑴ 当選金の財産分与対象性
   ⑵ マンションの財産分与対象性
   ⑶ 預金の財産分与対象性
   ⑷ 分与割合
➶事例6−5 法人の名義の財産等
  1 法人所有財産の財産分与対象性
   ⑴ 原則的扱い
   ⑵ 法人所有財産を財産分与対象財産とする必要性
  2 法人所有財産を財産分与において考慮する方法
   ⑴ 法人の実態が個人経営の域を出ない場合に法人所有財産を財産分与
    対象財産とする方法
   ⑵ 法人格が否認される場合に法人所有財産を財産分与対象財産とする
    方法
   ⑶ 法人への寄与により法人の株式又は持分の財産分与対象性を認める
    方法
    ⒜ 法人の株式又は持分のすべてが夫婦の一方に帰属する場合
    ⒝ 夫婦の寄与によって法人そのもの又は法人所有財産が失われずに
     維持された場合
    ⒞ 夫婦の寄与に対する報酬が適正でない場合
   ⑷ 法人への寄与を評価してその額を財産分与額算定の基礎となる額に
    加算する方法
    ⒜ 法人の株式又は持分のすべてが夫婦の一方に帰属する場合
    ⒝ 夫婦の寄与によって法人そのもの又は法人所有財産が失われずに
     維持された場合
    ⒞ 夫婦の寄与に対する報酬が適正でない場合
  3 事例の検討
第7章 一切の事情の考慮
➶事例7−1 財産分与対象財産の把握と一切の事情としての考慮
  1 財産分与対象財産の認定
  2 財産分与対象財産の把握
   ⑴ 一般的な把握の方法
    ⒜ 不 動 産
    ⒝ 預 貯 金
    ⒞ 金融資産
   ⑵ 当事者が財産開示に応じない場合
    ⒜ 財産分与対象財産の存否に争いがある場合
    ⒝ 特有財産性の争い
  3 事例の検討
   ⑴ Xの預貯金の有無
   ⑵ Yの預貯金
➶事例7−2 一切の事情を考慮する諸場面 
  1 一切の事情の考慮 
  2 財産分与の可否における考慮
  3 財産分与の額における考慮
   ⑴ 一切の事情が考慮される場面
   ⑵ 財産分与対象財産の把握、財産分与の基礎となる財産の額の把握に
    おける考慮  
    ⒜ 当事者が財産分与の対象財産の開示に協力的でない場合
    ⒝ 財産分与対象財産の額に不確定要素が大きい場合
    ⒞ 夫婦の寄与により形成された財産が夫婦以外の名義となっている
     場合  
    ⒟ 特有財産維持への貢献及び固有債務減少への貢献等
    ⒠ 特有財産が基準時までに失われた場合
    ⒡ 基準時直前の実質的共有財産の処分
    ⒢ 基準時以降の事情
    ⒣ 婚姻中の夫婦間の債権債務関係の清算
   ⑶ 分与額算定における考慮
  4 分与の方法における考慮
  5 事例の検討
第8章 住宅ローンのある財産の財産分与
➶事例8−1 住宅ローンのある財産の財産分与額の算出
  1 基準時後の支払がない場合
   ⑴ 住宅ローンの考慮の仕方
   ⑵ 不動産の購入代金の一部が特有財産から拠出されている場合
  2 基準時後の住宅ローンの支払
   ⑴ 基準時後支払額の性質
   ⑵ 財産分与対象財産の価額
    ⒜ 別居時説(対象財産確定基準時説)
    ⒝ 裁判時説(分与時説)
   ⑶ 処理方法
  3 事例の検討 
   ⑴ 別居後の弁済がない場合
    ⒜ 特有財産からの拠出分を拠出者の特有財産とする場合
    ⒝ 特有財産からの拠出部分を寄与割合で考慮する場合
   ⑵ 別居後支払がされた場合
    ⒜ 基準時後の支払を特有財産割合で処理する方法
    ⒝ 裁判時説により基準時後の支払を別途清算する方法
    ⒞ 別居時説
   ⑶ 事例の結論
➶事例8−2 オーバーローン不動産の財産分与
  1 財産分与申立ての適否
  2 ローンの負担者
   ⑴ オーバーローンでない場合
   ⑵ オーバーローンのオーバー部分の負担者
    ⒜ 平等負担説
    ⒝ 収入比例説
    ⒞ 不動産取得者引受説 
  3 オーバーローン不動産以外の財産分与対象財産がある場合の通算
   の可否
   ⑴ 財産分与申立ての適法性
   ⑵ オーバーローン不動産と他の財産との通算の可否
    ⒜ 通 算 説
    ⒝ 非通算説
   ⑶ 通算の方法
    ⒜ 原則的な場合
    ⒝ 通算の結果、マイナスとなる場合
  4 事例の検討
   ⑴ 非通算説
   ⑵ 通 算 説
    ⒜ 却 下 説
    ⒝ 原則的な通算説
    ⒞ 修 正 説
    ⒟ 一部通算による処理
➶事例8−3 オーバーローン不動産の財産分与後の所有関係 
  1 財産分与による物権変動
   ⑴ 現物分与がされた場合
   ⑵ 現物分与がされない場合
  2 財産分与がされない場合に生じる問題
   ⑴ 所有権名義人と利用者が異なる場合 
   ⑵ 共有関係の解消
   ⑶ 債務の清算
  3 オーバーローン不動産の財産分与において生じる問題
   ⑴ 利用関係の調整
    ⒜ 所有権名義人と利用者が異なる場合
    ⒝ 共有関係
   ⑵ 財産分与対象財産の帰属についての考慮の必要
    ⒜ 利用関係の考慮
    ⒝ オーバーローン不動産の帰属の考慮
  4 事例の検討 
   ⑴ 明渡義務
   ⑵ 賃料相当損害金
   ⑶ ローンの分担
   ⑷ 合意による解決
➶事例8−4 基準時から長期間経過後の財産分与対象財産の評価
  1 評価の基準時
  2 事例の検討
第9章 財産分与の方法
➶事例9−1 現物分与
  1 財産分与の方法 
  2 現物による分与 
   ⑴ 現物分与を可能とする要件
   ⑵ 住宅ローンがある不動産の現物分与
    ⒜ 債務者以外の者に債務を負担させる方法
    ⒝ 期限の利益喪失を回避する方法
    ⒞ 具体的な財産分与の合意の例
  3 事例の検討
➶事例9−2 利用権設定による分与
  1 財産分与の方法としての利用権設定
   ⑴ 利用権設定の可否
   ⑵ 財産分与として利用権が設定される場合
    ⒜ 敷地が特有財産である場合
    ⒝ 住居確保の必要による利用権の設定 
    ⒞ 収入確保のため必要な場合
  2 財産分与とは別に利用権を設定する方法 
  3 事例の検討
第10章 扶養的財産分与
➶事例10−1 熟年離婚における扶養的財産分与
  1 扶養的財産分与の意味
   ⑴ 扶養的財産分与の性質
    ⒜ 予後効説
    ⒝ 清 算 説
    ⒞ 離婚手当説
    ⒟ 補償的財産分与説
   ⑵ 扶養的財産分与の内容
  2 扶養的財産分与の考慮要素
   ⑴ 義務者側の事情
    ⒜ 財産状況
    ⒝ 義務者に被扶養者がいる場合
    ⒞ 義務者の有責性
   ⑵ 権利者の事情 
    ⒜ 清算的財産分与、慰謝料、固有財産が相当程度ある場合
    ⒝ 収入の有無
    ⒞ 再 婚 等
    ⒟ 就労困難であること
    ⒠ 住居確保の必要性
    ⒡ 被扶養者の存在
    ⒢ 有 責 性
  3 扶養的財産分与の態様及び基準 
   ⑴ 生計費を給付する態様
   ⑵ 就職支援型
   ⑶ 住居確保を支援する態様
   ⑷ 清算的財産分与の額を増額する態様 
  4 事例の検討 
   ⑴ 扶養的財産分与としてマンション一室をXに取得させることができ
    るか
   ⑵ 現物分与しない場合に、扶養的財産分与をどの程度考慮できるか
➶事例10−2 若年離婚における扶養的財産分与 
  1 扶養的財産分与の必要性
  2 扶養的財産分与の算定方法
   ⑴ 算定における考慮事項
   ⑵ 算定方法
    ⒜ 生活支援
    ⒝ 就職支援
    ⒞ 格差補償
  3 事例の検討
第11章 財産分与の効力
➶事例11−1 財産分与審判後の再度の財産分与の申立ての可否
  1 財産分与審判の効力 
   ⑴ 執 行 力
   ⑵ 形 成 力
   ⑶ 既 判 力
    ⒜ 否 定 説
    ⒝ 肯定説・中間説
  2 審判後の財産分与の再申立て
   ⑴ 前審判が棄却(却下)されたものである場合の同一理由による再申
    立て
    ⒜ 遮断否定説
    ⒝ 制限された既判力により不適法とする説
    ⒞ 一事不再理効により不適法とする説
   ⑵ 前審判が認容されたものである場合にこれを争う再申立て 
    ⒜ 形成力を根拠とする説
    ⒝ 家庭裁判所の職分管轄を根拠とする説
    ⒞ 既判力を根拠とする説
    ⒟ 信義則により制限されるとの説
   ⑶ 財産分与の再申立て
    ⒜ 前審判申立人(権利者)からの再申立て
    ⒝ 前審判の相手方(義務者)からの再申立て
  3 財産分与調停の効力 
   ⑴ 確定審判と同一の効力
    ⒜ 形成力・執行力
    ⒝ 既 判 力
   ⑵ 再申立て
    ⒜ 既判力否定説
    ⒝ 形成力により申立てを制限する説
    ⒞ 既判力を認める説
  4 事例の検討
➶事例11−2 財産分与審判後の離婚慰謝料請求
  1 財産分与の効力と慰謝料請求との関係
  2 財産分与審判の慰謝料請求についての効力
  3 事例の検討 
12章 財産分与と詐害行為・破産
➶事例12−1 詐害行為
  1 詐害行為取消権
   ⑴ 詐害行為取消権の意義等
   ⑵ 詐害行為取消権の要件
    ⒜ 被保全債権の存在
    ⒝ 詐害行為の存在
    ⒞ 詐害意思の存在
   ⑶ 詐害行為取消権の行使の方法
  2 財産分与の合意の詐害性の有無
   ⑴ 債務超過状態の債務者の財産分与の詐害性
   ⑵ 詐害行為となる場合
  3 事例の検討
➶事例12−2 分与義務者の破産
  1 破産債権の確定 
   ⑴ 破産債権
   ⑵ 破産債権の確定手続
    ⒜ 異議等のない破産債権の確定
    ⒝ 異議等のある破産債権の破産債権査定手続による確定
    ⒞ 異議等のある破産債権の訴訟による確定
    ⒟ 執行力のある債務名義についての異議
   ⑶ 財産分与債権の確定
    ⒜ 具体的に形成された財産分与債権
    ⒝ 具体的に形成される前の財産分与債権
    ⒞ 調停・審判手続中の分与義務者の破産の場合
2 事例の検討
➶事例12−3 財産分与の否認
  1 否 認 権
   ⑴ 否認権の意味等
   ⑵ 否認の対象となる行為
    ⒜ 詐害行為否認
    ⒝ 無償行為否認
    ⒞ 偏頗行為否認
  2 財産分与の否認
   ⑴ 詐害行為否認
   ⑵ 無償否認
   ⑶ 偏頗行為否認
    ⒜ 不相当に過大でない部分は否認の対象としない立場
    ⒝ 不相当に過大でない部分も否認の対象となるという立場
   ⑷ 不相当に過大な範囲の判断基準
  3 事例の検討

 事項索引
 判例索引

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