ペットの法律相談

ペットの法律相談

最新青林法律相談

  • 編・著者堀 龍兒・淵邊善彦・渋谷寛 編著
  • 判型A5判
  • ページ数424頁
  • 税込価格4,950円(本体価格:4,500円)
  • 発行年月2016年02月
  • ISBN978-4-417-01677-9
  • 在庫

    品切れ

■解説

〜ペットのゆりかごから墓場まで〜
 あらゆる問題について法的側面から網羅的に解説!

●弁護士,ペット関連ビジネスに関わる人,市区町村担当者, 獣医師等,ペットと
 の共生・ペットの愛護のための必携書!

●法律上の地位/動物愛護管理法等関連法/弁護士への相談/売買時の問題/相続・贈
 与/ペットショップ/ペットフード/住まい/近隣問題/事故と損害賠償/医療・美容/
 虐待・死/など


はしがき
 ペットは家族の一員,ペットの子供の頃の可愛さ,寝起きを共にして暮らし,亡くなった時の悲しさ,飼い主にとっては,ペットはかけがえのない大事な,大事な,まさに家族です。そのような大切なペットが,かつては単なる物(動物)扱いにされていましたが,ペットにも心があり,人に対する心の癒しなど,今やその存在の重要性が認められるようになってきました。動物の愛護について,以前に比べて法律的な手当てもかなりされてきていると思います。また,ペットとの共生について,住まいなどにもかなり配慮されるようになってきたと思います。
 ペット関連ビジネスの市場規模は,2013年度で約1兆1850億円といわれています。また,ペットに関連するビジネスには,ペットフード,ペット用品をはじめとして,ペットの販売,病院,美容・スクール,ホテル,葬祭,散歩代行・シッター,保険など,人と同様に,ペットが生まれてから死ぬまでのありとあらゆるものがあります。近年は,飼育者の年齢,犬猫などのペットの年齢ともに高齢化が進み,少子化も相まってペットへの支出金額は上昇する傾向にあります。
 このような状況の下,ペットに関するトラブルや,ペットを対象にした新規ビジネスに関する法律相談も増えてきています。本書は,ペットに関する法律相談を網羅的に解説したものです。ペットを飼っている人やペット関連ビジネスに関わる人がいつも手元において,何か問題があった時にすぐに解決の道筋がわかるような平易な解説書となることを目指しました。
 TMI総合法律事務所のペットが大好きな,また,ペットに関わる仕事をしている弁護士が中心となって本書を作成しました。本書を読んでいただいて,ペットの愛護に貢献できれば幸いです。
なお,本書の作成にあたって,青林書院編集部長島晴美氏に多大なご尽力をいただきましたことに厚く御礼申し上げます。

平成28年1月



編集者
堀  龍兒:TMI総合法律事務所
淵邊 善彦:TMI総合法律事務所
渋谷  寛:渋谷総合法律事務所


執筆者
TMI総合法律事務所

(執筆順)
篠原 一生
松村 達紀
中野 亮介
後藤 一光
柴野 相雄
上山 孝紀
市古 裕太
折田 忠仁
花本浩一郎
関川 淳子
枝  丈宜
野  公介
呉竹  辰
中村 恵太
粟井 勇貴
八尾 紀子
藤井 康太
久保田修平
古井 恵理
宮川美津子
包城 偉豊
永田 幸洋
渋 谷  寛
妹尾かを里

三瓶 雅央:ペット&ファミリー少額短期保険株式会社 代表取締役社長営業本部長
二上 正之:株式会社長谷工コミュニティ 執行役員
小池 俊:税理士法人山田&パートナーズ 税理士

■書籍内容

第1章 ペットに関する相談 総論
Q1■ペットの法律上の地位と関連する法律
  ペットは,法律の上ではどのような扱いになっていますか。ペットは法律的には
  物として扱われるということを聞きましたが,なにか物とは異なる特別の扱いは
  されないのでしょうか。
Q2■動物愛護管理法のポイント
  動物愛護管理法とはどのような法律ですか。平成24年に行われた動物愛護管理法
  の改正のポイントを教えてください。
Q3■狂犬病予防法のポイント
  日本においては,狂犬病の感染・発症はほとんどないものの,世界では今なお感
  染・発症例が多く見られると聞きます。日本においては,狂犬病の感染・発症を
  防止するための法律上の措置があるのでしょうか。
Q4■ペットとして飼える動物かどうか 
  ⑴ 珍しい動物をペットとして飼いたいのですが,そのような動物をペットとし
    て飼うには何か手続が必要なのでしょうか。法律で飼うことが禁止されてい
    る動物もいるのでしょうか。
  ⑵ また,馬や牛や羊などをペットとして飼う場合にも手続が必要なのでしょう
    か。
Q5■輸出入の制限――駐在員がペットを連れて行くときの注意点 
  ⑴ 海外に赴任することが決まりました。ペットを赴任先に連れて行くためには
    どのような手続等が必要でしょうか。
  ⑵ 海外で飼っていたペットを日本に連れて帰るためにはどのような手続等が必
    要でしょうか。
Q6■犬と猫を飼うときの留意事項 
  子供が犬か猫を飼いたいと言っています。これまで動物を飼ったことがないの
  で,いろいろ不安なことが多いのですが,犬か猫を飼う前にしておくべき法律上
  の手続や留意点は何でしょうか。
Q7■マイクロチップの装着
  先日,ちょっと目を離した隙に,私の大切なマルチーズが迷子になってしまいま
  した。幸いにも数日後に私のもとに帰ってきてくれたのですが,今後も同様のこ
  とが起きないか心配です。このような場合に備えて,何か対策を講じることはで
  きないでしょうか。
Q8■ペット産業と関連する法律
  近年,ペットやペット用品の売買以外にも,ペットホテル,ペットシッターなど
  様々なペットビジネスがありますが,このようなビジネスに関連する法律として
  はどのようなものがありますか。
Q9■ペット条例
  現在ペットを飼っており,引っ越しをする予定なのですが,各地方公共団体の条
  例で気を付けるべき点はありますか。条例違反で罰金を科されることがあると聞
  いたのですが,どのような行為が対象となるのでしょうか。
Q10■行政機関の役割
   近年,市民相談窓口には鳴き声がうるさいのでなんとかしてほしい,飼い主の
   いないペットがいるので対応してほしい,負傷・死亡した動物がいるなど,
   様々な相談が寄せられます。地方公共団体としてはこのような相談に対しどの
   ように対応すればよいでしょうか。
   また,全国の地方公共団体ではどのような取組みを行っているのでしょうか。
Q11■トラブルの解決方法
   ペットとして飼っている小型犬を公園で散歩させていたところ,同じように大
   型犬を散歩させている近所の知り合いと出会ったので立ち話をしていたのです
   が,突然,その大型犬が私の犬に吠えかかり,首に咬みつかれて大けがをさせ
   られてしまいました。私としては,大型犬に原因があると考えているのです
   が,相手は先に小型犬が吠えかかったのが原因と譲らず話し合いは平行線のま
   まです。近所の方なので,あまり大事にはしたくないのですが,どのような解
   決方法があるでしょうか。
Q12■ペットとベンチャービジネス
   ペットに関連するビジネスで起業したいと考えています。起業に際して注意す
   る点や支援策について教えてください。
Q13■弁護士等の専門家への依頼の仕方
   ペットに関する法律問題を弁護士等の専門家に相談する場合にはどのような点
   に留意したらよいでしょうか。費用はどのくらい掛かりますか。ペット業界の
   紛争には反社会的勢力が関与することもあると聞きましたがどのような点に注
   意したらよいでしょうか。
   Column  1 血 統 書

第2章 ペットの入手
Q14■ペットの売買と契約書 
   ペットショップで犬を買おうと思いますが,契約書のどのような点に注意した
   らよいでしょうか。一切返品・交換を認めないという条項は有効でしょうか。
Q15■種類,雌雄が間違っていた場合
   ペットショップで犬を購入したら,種類が違っていることがわかりましたが,
   どのように対応したらよいでしょうか。オスとメスが違っていた場合はどうで
   すか。
Q16■購入したペットに障がい・病気があった場合と損害賠償 
   子犬が欲しかったので,近所のペットショップで売られていた子犬のうち最も
   気に入った子犬を購入し,すぐに自宅で飼い始めました。ところが,ほどなく
   この子犬の様子がおかしいことに気づき,動物病院で診察してもらったとこ
   ろ,治癒不能な先天性の障がいがあることが判明しました。ペットショップに
   対してどのような請求が可能でしょうか。また,病気であることが判明した場
   合,さらに,既に自宅で飼育していた別の犬がその病気に感染して死んでしま
   った場合はどうでしょうか。
Q17■ネットによる売買
   ペットショップでは見つからなかった希望の条件に合う子犬がネット通販され
   ているのを見つけました。しかしながら,近時の法改正でネット通販によるペ
   ットの売買はできなくなったと聞いています。どのような内容の改正がされた
   のでしょうか。
   また,最近は頻繁にネット通販を利用してペット用品を購入するようになりま
   したが,買主が現物を見て確認のうえ店頭で代金を支払うということのないネ
   ット通販では以下のような問題が起こり得ますが,どのように対処すればよい
   のでしょうか。
   ⑴ 代金を払ったのに,購入したペットフードが届かない。
   ⑵ 赤色のリードを購入するつもりが間違って隣の青色のリードの「購入す
     る」ボタンをクリックし(確認画面なし),青色のリードが届いてしまっ
     たので返品したい。
   ⑶ 赤色のリードを購入するつもりで赤色のリードの「購入する」ボタンをク
     リックし(確認画面あり),赤色のリードが届きましたが,イメージして
     いた色合いと異なるので返品したい。
Q18■広告による売買
   ⑴ ペットショップの広告を見たところ,人気の犬種をリーゾナブルな価格で
     ご提供と書いてあったので,店舗に行ってその犬を買いました。ところ
     が,後日他のペットショップをいくつか見たら,同じ犬種の犬をもっと安
     い価格で売っていました。どうすればよいでしょうか。
   ⑵ ペットショップの広告を見たところ,従順でおとなしい犬種と書いてあっ
     たので,私でも飼えると思い,店舗に行ってその犬を買いました。ところ
     が,実際には広告の説明とはまったく異なり非常に神経質でよく吠えるた
     め,困っています。どうすればよいでしょうか。
Q19■ペットショップに関連する法律
   ペットショップでペットを買う場合,どのような点に留意したらよいでしょう
   か。ペットショップの説明が実際と異なった場合,どうすればよいでしょう
   か。また,ペットショップとの契約で,ペットショップは損害賠償責任を一切
   負わないと規定されている場合は,どうすればよいでしょうか。
Q20■財産分野・遺産相続・贈与
   ⑴ 離婚するにあたって,ペットは財産分与の対象になるのでしょうか。ま
     た,どちらが引き取るかで揉めている場合,どのようにして飼い主は決定
     されるのでしょうか。
   ⑵ 私がもし死んだ場合,ペットは私の家族に相続されることになるのでしょ
     うか。相続人以外でペットがよく懐いている人に面倒を看てもらうことは
     できないのでしょうか。
Q21■ペット保険
   ペットの医療費が高額になっているので,もしもの場合に備えてペット保険へ
   の加入を考えています。ペット保険はどのような制度なのでしょうか。
Q22■ペット信託
   私に万が一のことがあった場合,残されたペットに財産を遺すことはできます
   か。ペットのために財産を遺す方法があれば教えてください。
   Column  2 ペット保険の仕組み

第3章 ペットの管理と近隣関係
Q23■ペット公害――犬の吠え声,糞尿など
   近所の住民が飼育するペットの鳴き声や糞尿によって迷惑を被っています。ど
   のような解決策や責任追及の方法があるでしょうか。
Q24■賃貸借契約の特約又はマンション管理規約によるペットの飼育禁止
   居住のためにマンションを賃借したところ,賃貸借契約の条項のなかにペット
   の飼育を禁止するという規定が設けられていました。契約条項に反してペット
   を飼育した場合どうなるのでしょうか。
Q25■マンション管理規約の変更によるペットの扱い 
   私の居住しているマンションではペットの飼育が禁止されていなかったのです
   が,管理規約が変更されてペットの飼育を禁止する条項が新たに設けられまし
   た。私は管理規約が変更される前からこのマンションでペットを飼育している
   のですが,新たな条項に従ってペットを処分しないといけないのでしょうか。
Q26■逃げたペットの拾得・捜索
   道端で子猫を拾いましたが,自分のペットとして飼おうかどうか悩んでいま
   す。仮に,他人が飼っていたペットと思われる場合,どこへ届けたらよいでし
   ょうか。また逆に,自分のペットが行方不明になった場合に,探すにはどうし
   たらよいでしょうか。
Q27■ペットと入れるホテル,レストラン
   ペットを連れて旅行に行き,レストランやホテルに入ろうとしたところ,ペッ
   トと一緒に入ることは禁止されていると言われてしまいました。ペットと一緒
   にレストランやホテルに入ることは法律で禁止されているのでしょうか。
Q28■ペットの輸送
   ⑴ ペットと一緒に引っ越しをすることになり,運送業者にペットの運送を依
     頼しました。運送業者がペットを輸送している途中で,私のペットがけが
     をしてしまいました。運送業者に対して治療費や慰謝料を請求することは
     できるのでしょうか。
   ⑵ 今度,ペットを連れて旅行に行こうと思います。電車やバス,飛行機,フ
     ェリーなどの公共交通機関を利用したいと思うのですが,ペットと一緒に
     乗ることはできるのでしょうか。
Q29■ペットのレンタル・預託
   ⑴ ペットをレンタルしたのですが,そのペットが他人の物を壊してしまいま
     した。私は,それを弁償しなければならないのでしょうか。それとも,レ
     ンタルショップが弁償するのでしょうか。また,私の物を壊した場合には
     どうでしょうか。
   ⑵ ペットをペットホテルに預けました。預けている間に,ペットが病気にな
     ってしまったのですが,ペットホテルの従業員が病院に連れて行くなどの
     対応をしてくれず,死んでしまいました。私は,ペットホテルに対して,
     損害賠償を請求することはできるのでしょうか。
     Column  3 分譲マンションにおけるペットの問題について

第4章 ペットの事故
Q30■人にけがをさせた場合
   ⑴ ペットとして飼っている犬を散歩させていたところ,老人に吠えてしま
     い,驚いた老人は転倒して骨折してしまいました。この方は,骨折を治療
     するための入院中に,肺炎等にかかって亡くなられたそうです。この場
     合,どの範囲で治療費等を負担しなければならないのでしょうか。
   ⑵ また,自宅車庫で飼っていた犬が,近づいてきた女の子に咬みついてけが
     を負わせてしまいました。もちろんリードを付けていましたし,「犬にさ
     わらないで」という看板も設置していました。この場合も,治療費等を支
     払わなければならないのでしょうか。
Q31■物を壊した場合
   飼っている犬が,ベランダ越しに隣の家のベランダに渡り入り,隣家ベランダ
   に置いてあった盆栽や鉢植え等を壊してしまいました。隣家の方に対し,何か
   責任を負いますか。
Q32■他人のペットにけがをさせた場合
   飼犬Aの散歩中,やはり他人が散歩中であった飼犬Bに咬みつき,けがをさせて
   しまいました。他人の飼犬Bにけがをさせてしまったことについて,何か責任を
   負いますか。
Q33■占有者・保管の責任
   犬をペットとして飼っているのですが,友人が散歩に連れて行きたいと言った
   ので,散歩に連れていってもらいました。そうしたところ,犬が散歩中に通行
   人に咬みついてけがを負わせてしまったようです。この場合,私も治療費等を
   負担しなければならないのでしょうか。
Q34■交通事故
   飼犬が自動車に轢かれてけがをしました。加害者に対して何を請求できるでし
   ょうか。また,運転手が刑事責任に問われることはないのでしょうか。
Q35■ペット事故と刑事責任
   飼犬を散歩させている最中に,誤ってリードを離してしまったところ,付近を
   歩いていた子供に咬みつき,けがをさせてしまいました。この場合,私は何ら
   かの刑事罰を受ける可能性があるのでしょうか。
   私の犬が他の犬に咬みついてけがをさせてしまった場合はどうなるのでしょう
   か。
   Column  4 動物の情報保護について  

第5章 ペットの医療・美容
Q36■獣医師の仕事
   私は獣医師ですが,飼い主以外には慣れない攻撃的な犬が診療に来た場合,診
   療を断ることができるでしょうか。また,爬虫類や魚類などが診療を受けに来
   た場合,専門外であることを理由に診療を断ることができるでしょうか。さら
   に,飼い主が診察料金を支払ってくれない場合はどうでしょうか。
Q37■動物看護師の仕事
   知り合いに動物看護師の資格をもった人がいますが,獣医師ではなく,動物看
   護師に診療を頼んでもよいのでしょうか。
Q38■ペットの手術と承諾書
   私は,獣医師ですが,ペットの手術を行うにあたり,飼い主から承諾書をもら
   おうと考えています。どのような内容の承諾書をもらえばよいでしょうか。
Q39■ペットの薬
   当社は,人間用のある抗生物質を適法に製造販売しており,法令上必要な許可
   を受けています。この抗生物質は,容量を減量して,犬に与えた場合にも,人
   間と同様の効果を得ることができることがわかっているため,今般,犬用に同
   じ成分の抗生物質を製造販売したいのですが,何か手続が必要でしょうか。
Q40■ペットフード
   ペットフードを製造販売したり,外国製のペットフードを輸入販売する場合ど
   のような法律や規制が適用されますか。また,ペットフードの広告宣伝を行う
   場合留意すべき点はありますか。
Q41■獣医師の説明義務
   ペットの犬を治療してもらい,薬を処方されましたが,症状は一向に改善する
   ことなく,かえって薬の強い副作用が発生した結果,ペットがとても辛そうに
   しています。獣医師からは治療方法,薬の処方による副作用について詳しい説
   明がなく,また,その説明の内容についても理解できませんでした。そして,
   投薬治療がされた後に,治療費や薬代を請求されたのですが,想像していた以
   上に高額な金額を請求されました。治療費や薬代がここまで高額になること,
   そして強い副作用が生じてしまうことがあらかじめわかっていれば,投薬治療
   をさせなかったかもしれません。そう考えると,治療費や薬代を払うことが納
   得できません。この場合,薬代を払わなくてもよいでしょうか。
Q42■獣医療ミスによる責任追及
   ペットに手術を受けさせましたが,獣医師が手術をしている途中に死亡してし
   まいました。獣医師のミスにより死亡したと思うのですが,獣医師に対して責
   任を問うことはできないでしょうか。
Q43■医療過誤の場合の証拠保全
   動物病院で治療を受けてきました。獣医師の指示に従い薬を与えてきたのです
   が,容態は改善せず,元気がなくなり死んでしまいました。カルテ等の資料を
   取り寄せて,他の獣医師に相談したいのですが,カルテを請求すると改ざんさ
   れてしまうことが心配です。裁判所の制度で証拠保全手続というものがあるそ
   うですが,どのような制度ですか。
Q44■ペットの介護・認知症
   犬や猫といったペットが認知症等の病気になった場合,どのような法律上の留
   意点があるでしょうか。逆に,ペットの飼い主が認知症等の病気になるリスク
   との関係で,ペットを飼うにあたって気をつけるべき法律上の留意点について
   教えてください。また,ペットの介護施設があると聞きましたが,利用するう
   えでどのような点に注意したらよいでしょうか。
Q45■ペットの美容
   私の飼っている犬のトリミングを近所のペットショップに依頼しましたが,そ
   のペットショップが毛を刈りすぎたようで私の犬は可愛くなくなってしまいま
   した。このような場合でも代金を支払わなければならないのでしょうか。ま
   た,トリミングの際の取扱いが悪かったため,私のペットに傷がついてしまっ
   たのですが,治療費等を請求することはできないでしょうか。
Q46■ペット用品の欠陥
   ペット用品には,安全基準や製品情報の表示に関する規制などはあるのでしょ
   うか。また,ペット用品の欠陥によって,ペットがけがをしたり,第三者に損
   害を与えたりした場合に,ペット用品の製造業者の責任を追及することはでき
   るのでしょうか。
   Column  5 ペットと税金 

第6章 ペットの生命
Q47■ペットの結婚・子供の誕生
   現在飼っている犬が可愛くて仕方ないので,お嫁さんをもらって,子供を残し
   たいと思っています。犬の婚活をするにあたって,法律上気をつけなければな
   らないことを教えてください。また,子供が産まれたらしなければならない法
   律上の手続や留意点についても教えてください。
Q48■ペットの虐待
   近所で飼われているペットが飼い主から餌をもらえずに衰弱しています。ペッ
   トの世話を放棄する飼い主に責任を問うことはできないのでしょうか。
Q49■ペットの遺棄
   知人が飼っている犬が子供を複数匹産み,子犬の引き取り手を探しているので
   すが,見つからないそうです。そこで,友人としては,新しく飼い主になって
   くれる人が見つかるよう「拾ってください」と書いた紙を貼った段ボールに子
   犬を入れて,人目につきやすい路上に置き去りにすることを考えているようで
   すが,このような対応が法律に違反することはありますか。また,都道府県等
   に引き取ってもらうことも考えているようですが,そもそも都道府県等は引き
   取りに応じてくれるのでしょうか。
Q50■ペットの死亡
   わが家のペットが死んでしまいました。人が死んだ場合には相続などがあると
   聞いていますが,ペットが死んだ場合には法的にどのように扱われるのでしょ
   うか。何か必要な手続などがありましたら教えてください。また,何年もわが
   子のように大切に育てたペットでしたので,死んでからというものの,毎日が
   とてもつらく生きていく気力がありません。どうすればよいでしょうか。
Q51■ペットの安楽死
   ペットが交通事故で重傷を負いひどく苦しんでおり,獣医師は回復の見込みは
   ないと言っていますが,安楽死させるように依頼してもよいでしょうか。そも
   そも,人が動物を殺すことは許されるのでしょうか。また,飼い主の引っ越し
   先がペット禁止のため,ペットを飼い続けることができない場合はどうでしょ
   うか。
Q52■ペットの葬祭
   ペットが死んでしまったので,葬祭をしたいのですが,自分の家の庭に埋葬す
   ることに問題はないでしょうか。動物の死体について,法律上どのように扱わ
   れるのか教えてください。また,亡くなった母が大事にしていたペットなの
   で,遺骨を母と同じ墓に入れることも考えています。
   Column  6 飼い主のいない動物の保護活動について
  
   キーワード索引/判例索引