青林書院



使用者のための解雇・雇止め・懲戒相談事例集


使用者のための解雇・雇止め・懲戒相談事例集
 
編・著者高井・岡芹法律事務所 編
判 型A5判
ページ数450頁
税込価格6,160円(本体価格:5,600円)
発行年月2021年04月
ISBN978-4-417-01815-5
在庫有り
  
在庫があります

■解説
●弁護士をはじめとした実務家や企業の労務担当者のために具体的な相談事例66件を
 わかりやすく解説!
 法的に問題なく,確実に解雇等を行うための知識とノウハウを凝縮した相談事例集!


はしがき
解雇や雇止め,懲戒は,古くから訴訟等や議論がなされ,裁判例,文献の蓄積も多い
ですが,その相談,訴訟等はなくなりません。また,特に労働事件では,同種の解雇
事由,雇止め事由,懲戒事由に関する類似の案件であっても,使用者の必要性,労働
者の非違行為の程度や理由,使用者の態度等の具体的事実が異なれば,処分の可否や
程度が異なることや,結論が真逆になることさえ少なくありません。例えば,同じ無
断欠勤を理由とする懲戒処分でも,就業規則の規定が不十分であったり,労働者に出
勤できないやむを得ない事情があったり,業務への影響が小さい場合,欠勤がメンタ
ルヘルス不調に起因する場合,使用者の管理がずさんな場合,類似行為を黙認したり
,軽度の処分にとどめ,過去の処分との均衡を欠いている場合などには,重度の処分
を行うことが難しくなることがあります。さらに,懲戒処分については,けん責から
懲戒解雇まで処分の程度に幅があり,相場感を知りたいとのニーズも多いです。そし
て,昭和から平成になり,労働紛争が組織的紛争から個別的紛争に変化し,ハラスメ
ント事案やメンタルヘルス不調が増加し,ワークライフバランスやダイバーシティが
意識されるようになり,IT,SNSの発達やそれに伴う情報漏えいリスクの増大,令和に
入りCOVID-19禍によりテレワークや副業の拡大など働き方も急速に変化するなど,時
代の変化に合わせて非違行為やそれに対する企業の配慮,対応も変化しています。こ
のように,労働事件では企業の状況,スタンス,規定の定め方,時代の変化に則した
ケースバイケースの分析,検討が必要不可欠であり,その解決のためには,伝統的な
最高裁判例や新しい裁判例の分析,多くの企業からの相談を踏まえたノウハウの蓄積
によるところが大きくなります。
本書では,解雇,雇止め,懲戒それぞれについての総論的な解説に加え,伝統的な問
題意識や多くの企業から相談を受ける重要な問題を中心に解雇,雇止め,懲戒につい
て66のケースを設定し,各々について,回答,新しい問題意識や裁判例も踏まえ着目
すべき事実を説明する解説,プラスアルファのワンポイントアドバイスという構成で
解説を加えました。おそらく本書をお手に取っていただいたみなさまにとっても,一
度は直面したり,頭を悩ませたことのある問題が少なくないのではないでしょうか。
また,人事労務に関する案件を数多く扱ってきた高井・岡芹法律事務所とその出身者
で執筆を行い,そのノウハウを盛り込みました。本書が解雇,雇止め,懲戒に悩んで
いる企業担当者,弁護士や社会保険労務士,税理士等の専門家にとって,紛争予防や
紛争解決の一助になれば幸いです。
最後に,本書の刊行にあたっては,青林書院編集部の留守秀彦氏に企画のご提案から
執筆の打診,丁寧なご指摘も賜り,大変にお世話になりました。同氏とは15年以上に
わたりご縁を賜り,その間にお互いのライフステージや職場も変わりましたが,この
たび一緒に単行本を刊行できたことを大変うれしく思っています。ご縁とご尽力に感
謝申し上げます。
令和3年4月
弁護士 村田浩一


編 者
高井・岡芹法律事務所

執筆者
岡芹 健夫:弁護士(高井・岡芹法律事務所)
帯刀 康一:弁護士(高井・岡芹法律事務所)
秋月 良子:弁護士(森・濱田松本法律事務所)
村田 浩一:弁護士(根本法律事務所)
渡辺 雪彦:弁護士(西村あさひ法律事務所)
若林 眞妃:弁護士(築地四丁目法律事務所)
宇井 一貴:弁護士(高井・岡芹法律事務所)
菅原 裕人:弁護士(三浦法律事務所)
福地 拓己:弁護士(岩田合同法律事務所)
清水 裕大:弁護士(三浦法律事務所)
櫛橋 建太:弁護士(高井・岡芹法律事務所)
八木 麻美:弁護士(高井・岡芹法律事務所)

■書籍内容
第1編 解雇
総論

第1章 労働者の労務提供の不能,労働能力又は適格性の欠如・喪失
■機]務提供の不能・労働能力の喪失
Case 1 長時間労働を原因とするうつ病による休職について,休職期間満了を理由に
    解雇できるか
Case 2 復職可能診断を提出した社員に引き続き休職するように命じたり,休職期間
    満了時に退職扱いにしたりすることは可能か
Case 3 休職期間満了後,診断書の提出を拒む社員を解雇できるか
Case 4 能力不足・成績不良の社員が,精神不調を訴えているときに,健康診断等を
    実施せずに解雇することができるか
Case 5 休職期間満了時に条件付きで就業可能である旨の診断書を提出した労働者を
    解雇できるか
Case 6 職場復帰訓練で不合格となった社員の解雇
■供ゞ侈垣績の不良
Case 7 勤務成績,勤務状況の不良を理由とする解雇
Case 8 能力不足解雇における解雇回避措置の要否・程度
Case 9 PIP不達成を理由とする解雇
Case 10 労働能率が劣り,向上の見込みがないことを理由とする解雇
Case 11 即戦力として期待して中途採用した社員に対する能力不足を理由とする解雇

第2章 経営上の必要性に基づく解雇
■機〜反ナ儿
Case 12 新たに設立した新会社への転籍命令の可否
Case 13 退職の合意を巡る問題
Case 14 事業の転換・再構築のためのパート社員の解雇
■供\依解雇
Case 15 業績不振による特定の事業部門の閉鎖に伴う当該部門に所属する従業員全員
     の解雇
Case 16 経費削減のため,特定のポストを廃止することによる対象者の解雇
Case 17 急激な業績悪化による人件費削減の必要性からなされた解雇
Case 18 会社再建を理由として全従業員を解雇した後,一部従業員だけを再雇用でき
     るか
■掘_饉匆鮖
Case 19 経営悪化による会社解散による従業員全員の解雇
Case 20 子会社の解散による解雇について親会社が責任を負うか

第3章 その他の事例133
Case 21 ユニオン・ショップ協定に基づく解雇
Case 22 退職の合意

第2編 雇止め
総論

第1章 期間の定めのない雇用契約の終了と社会通念上同視できる場合
Case 23 契約更新を重ねた臨時工の雇止め
Case 24 業績悪化に伴うパートタイマーの雇止め

第2章 雇用契約更新への合理的期待
Case 25 1年間の契約期間満了時の雇止め
Case 26 嘱託専任講師の契約期間満了時の雇止め
Case 27 長期間に亘り更新された非常勤講師の雇止め
Case 28 常用的日々雇用労働者の雇止め

第3編 懲戒
総論

第1章 懲戒事由
■機〃侘鮑松
Case 29 職歴を詐称して入社した社員を懲戒解雇できるか
Case 30 精神障害の既往歴を告知せず入社した社員を懲戒解雇できるか。
     また,前科を秘匿して入社した社員についてはどうか
■ 職務懈怠
Case 31 無断遅刻,欠勤が多い社員を処分できるか
Case 32 繁忙期に,業務に支障が出るほどの長期有給休暇を申請する社員を処分
     できるか
Case 33 精神障害が疑われるが,無断欠勤が続いている社員を懲戒解雇できるか
■掘ゞ般殻仁甍稠
Case 34 人事異動命令に従わない社員を懲戒解雇できるか
■検/場規律違反
Case 35 協調性に欠け,利己的な勤務態度をとり職場の秩序を乱す社員に対して
     どう対応すべきか
Case 36 会社が主催する懇親会に参加しない社員に懲戒処分を科すことができるか
Case 37 会社支給のパソコンで私的なチャットを繰り返していた場合,懲戒処分で
     きるか
■后ー虍覽遡外稟拭Χザ閥愡漾Π抜き
Case 38 顧客名簿等の営業秘密を他社に売却し,利益を不正に得ている社員に対し
     て,どう対応すべきか
Case 39 競業他社への転職・秘密漏洩の疑いがある管理職を懲戒解雇することはで
     きるか
■此_N痢η愬ぁ窃盗・その他法令違反
Case 40 同僚のロッカーから現金を窃取した社員にどの程度の処分ができるか
Case 41 通勤手当を不正受給した社員を懲戒処分すべきか
Case 42 取引先から個人的な金品を受領した社員は懲戒処分すべきか
Case 43 マイカー通勤中に交通事故を起こした従業員に対する懲戒処分の可否
Case 44 SNSで会社や上司の誹謗中傷をしている社員に対して,どのような措置を
     とるべきか
■察.札シュアルハラスメント
Case 45 懇親会の二次会のカラオケで女性部下の身体を触った男性上司を処分でき
     るか
Case 46 取引先の女性社員にセクハラを行った社員を処分できるか
■次.僖錙璽魯薀好瓮鵐函λ醜圈λ集
Case 47 パワーハラスメントの行為者にどの程度の処分が可能か
Case 48 上司を無視したり反抗的態度を繰り返すなどの部下からのハラスメントに対
     し,職場環境の維持のため,どう対応すべきか
Case 49 SOGIハラへの対応はどうすればよいか
■宗.泪織縫謄ハラスメント
Case 50 部下にマタニティハラスメントを行った上司にどの程度の処分が可能か
■勝〃鷆
Case 51 どのような場合に兼業を禁止できるのか。また,兼業を認めた場合はど
     のような点に注意すればいいのか
■Ⅺ 管理監督義務違反
Case 52 部下が横領をした場合に,上司を処分できるか
■Ⅻ 私生活上の非行
Case 53 職場外の酒席において,同僚を殴って怪我をさせた社員を懲戒処分する
     ことができるか
Case 54 休日に飲酒運転をして死亡事故を起こし,有罪判決となった社員を懲戒
     解雇することができるか
Case 55 未成年者への買春行為で逮捕された社員を懲戒処分とすることができるか
Case 56 既婚者である取引先関係者との不倫について処分することができるか
■ その他の問題
Case 57 会社が命じた始末書の提出に応じない社員に対して,それを理由にして
     処分をすることができるか

第2章 懲戒処分の種類
Case 58 減給の上限の計算方法

第3章 懲戒手続
機ー宅待機
Case 59 重大な法令違反をした疑いがある社員に対して自宅待機命令を出すとき
     には,どのような点に留意すればよいか
供々霖痢κ枳世竜_馼嬪
Case 60 社員が逮捕されており弁明の機会を付与できない場合に懲戒解雇できるか
掘…┣委員会
Case 61 規程で定めている懲戒委員会を開催せずに懲戒処分できるか
検〇実認定
Case 62 本人が事実を否認している場合に懲戒処分を科すことができるか

第4章 一事不再理
Case 63 SNSで会社を誹謗中傷する投稿を行った社員にけん責処分を科したが,
     その後当該投稿が炎上した場合に,より重い処分を科すことができるか
Case 64 懲戒処分時に明示していなかった懲戒事由の追加
Case 65 セクハラでけん責処分とした管理職が,過去に別の社員にも同様の行為
     をしていたことが判明した場合,どう処分すべきか

第5章 退職金
Case 66 懲戒解雇の場合に退職金を全額不支給とできるか。また,いったん支給し
     た退職金の返還を求めることができるか
   あとがき(その1)
   あとがき(その2)
   事項索引/判例索引

Copyright © SEIRIN SHOIN All Rights Reserved.