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保証の法律相談


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保証の法律相談
 
編・著者鈴木銀治郎・滝口博一・椿原直 編著
判 型A5判
ページ数312頁
税込価格4,290円(本体価格:3,900円)
発行年月2020年03月
ISBN978-4-417-01786-8
在庫有り
  
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■解説
債権法改正で実質改正の多い保証契約の実務を豊富な判例・裁判例とともに
簡潔明快に解説!

●保証契約の締結時から成立後に生じる様々な問題への対処法を詳解。
●保証意思確認のための公正証書,情報提供義務,個人根保証,消滅時効等
 に関する改正について対応し,経営者保証ガイドライン等の実務にも言及。
 債権法の改正内容,判例などをわかりやすく解説!

改正前民法と新民法における取扱いの架け橋となる1冊


はしがき
 保証契約は,物的担保となる財産を有しない者にとって,自らあるいは周囲
の人的信用により資金調達や取引を成立させるもので,極めて有用なもので
す。その一方で個人保証人が主債務者の過大な債務のため破綻に至る悲劇も見
受けられます。
 平成29年民法の大改正は,保証について,多くの実質改正を伴うものであ
り,改正の複雑な中身やこれまでの判例との整合性について,すぐわかる便利
なものがあればと思い,青林書院からの『保証の法律相談』の出版のお話をお
引き受けしました。
 平成16年民法改正により,保証契約は,保証意思を明確にするため,書面で
しなければその効力を生じないとされ要式行為とされました。また包括根保証
により保証債務が膨大化することを防止するため,貸金等債務について個人根
保証と認められるための規律が定められました。
 平成29年民法(債権関係)の改正は,明治29年に民法が公布されてから
121年ぶりの大改正となり,その中で,保証について,これまでの判例法理を明
文化するとともに,平成16年改正の趣旨を徹底(保証意思の明確化,個人根保
証の規律の拡充など)することとなりました。
 保証意思をより明確なものとしていくため,保証人に対して,様々な情報提
供がなされます。保証契約後の情報提供として,委託を受けた保証人について
は,個人か法人かに関わらず,債権者に対して主債務の履行状況につき問い合
わせて請求することができるとされました。主債務者が期限の利益を失ったと
き,債権者は個人保証人へ通知する義務があることも定められました。また,
事業の債務のための個人保証・個人根保証については,主債務者に財産や収支
状況等信用情報の情報提供義務があるとされました。さらに,事業債務である
貸金等債務のための個人保証・個人根保証については,公正証書により保証債
務を履行する意思の表示をしていなければ効力を生じないとされました。
 個人根保証については,貸金等債務についての個人根保証の規律が個人根保
証一般の規律へ拡大されました。その結果,極度額を定めない個人根保証契約
(いわゆる包括根保証契約)は無効とされ,保証人の破産等を主債務の元本確
定事由とし,個人根保証の範囲を限定するものとしました。
 このように平成29年改正は,平成16年改正の趣旨をさらに進めましたが,
そこでは,個人保証と法人保証,特定保証と根保証,委託を受けた保証人と委
託を受けない保証人,保証人の属性について,第三者と経営者らの区分,また
主たる債務について,事業の債務,貸金等債務の区分によりそれぞれ法的規制
を異なるものとしています。このような民法改正内容や新旧の区分,判例など
をわかりやすく解説して「簡潔明快な字引」のようなものを作成するように心
掛けました。
 『保証の法律相談』は,59の設問を受け,1つ1つの設問について,Qと
A,キーワード,解説(旧民法における取扱いと新民法における取扱い),判例,
参考文献というように構成しました。判例は原則として最高裁判例を引用し,
重要なものには下級審判例も引用しています。
 読者の皆様に少しでもお役に立ち,また既刊の『時効の法律相談』ともども
ご愛読いただければ幸甚に存じます。
  
令和2年3月
編集代表 弁護士  鈴木 銀治郎


編著者・執筆者紹介
編 集
隼あすか法律事務所
鈴木銀治郎:弁護士
滝口 博一:弁護士
椿原  直:弁護士

執筆者
(執筆順)
鈴木 一平:弁護士
鈴木銀治郎:弁護士
宮内  望:弁護士
加藤 裕之:弁護士
柴田真理子:弁護士
幅野 直人:弁護士
滝口 博一:弁護士
大倉 丈明:弁護士
椿原  直:弁護士
神村 泰輝:弁護士
鈴木 康之:弁護士


■書籍内容
第 1章 総  論
Q 1 ■保証債務の意義
 保証契約によって保証人はどのような債務を負うことになりますか。保証債務の特
 徴を教えてください。
Q 2 ■保証に関する法改正(概要)
 平成29年の民法(債権関係)改正によって保証契約はどのように変更されましたか。
 それ以前の改正についても教えてください。
Q 3 ■保証に関する法改正(経過措置)保証契約は平成29年の民法(債権関係)改正
 の施行日(2020(令和2)年4月1日)前ですが,新法・旧法のどちらが適用されま
 すか。また,主債務の契約(賃貸借契約等)が施行日後に更新された場合には適用が
 異なりますか。

第 2章 保証契約の成立
第1 節 保証契約の成立
Q 4 ■要式契約
 保証契約が効力を生ずるには,書面による必要があるとされていますが,どのよう
 な場合に書面によるものと認められますか。
Q 5 ■当事者・保証人の要件
 保証人となるのに主債務者の同意は必要ですか。また,保証人となるために資格要
 件が必要となる場合はありますか。
第2 節 事業に係る債務についての保証契約の特則
Q 6 ■意義・改正
 平成29年の民法(債権関係)改正で新設された,事業に係る債務についての保証契
 約の特則について,概要を教えてください。
Q 7 ■原  則
 事業に係る債務についての保証契約において,公正証書(保証意思宣明公正証書)
 が必要な場合を教えてください。
Q 8 ■公正証書と適用除外
Q 7 の公正証書(保証意思宣明公正証書)が例外的に不要となる場合を教えてくだ
 さい。
Q 9 ■公正証書の方式
 保証意思宣明公正証書が必要な場合,その作成の際の手続や方式を教えてください。
Q 10 ■公正証書と求償権
 事業に係る債務についてのいわゆる求償保証についても,保証意思宣明公正証書は
 必要となりますか。
Q 11 ■主債務者の情報提供義務(保証契約締結時)
 事業に係る債務についての個人保証の場合,主債務者は,保証人に対して,必ず情
 報を提供する義務はありますか。その義務に違反して保証契約が締結された場合,
 保証契約が取り消されることはありますか。

第 3章 保証債務の範囲・有効性 
第1 節 保証債務の範囲
Q 12 ■保証債務の範囲
 保証人は,主債務のどの範囲についてまで責任を負いますか。
Q 13 ■付従性
 主債務の内容が変更された場合,保証債務も同様に変更されたことになりますか。
第2 節 保証債務の有効性
Q 14 ■主債務の取消しと保証
 主債務が取り消された場合,保証人はその責任を免れますか。保証人が取消しの原
 因を知っていた場合も同様ですか。
Q 15 ■主債務の解除と保証
 主債務の契約が解除された場合,保証人は損害賠償義務や原状回復義務についても
 責任を負いますか。
Q 16 ■保証意思
 保証人の保証意思が問題となった場合,裁判ではどのように審理されますか。債権
 者としては保証契約時にどのような点に注意すべきでしょうか。
Q 17 ■保証契約の瑕疵・無効⑴
 保証契約において,主債務者の保証人に対する説明が事実と異なった場合,保証契
 約が取り消されたり無効になったりすることはありますか。
Q 18 ■保証契約の瑕疵・無効⑵
 クレジット契約に基づく債務について保証人になりましたが,実際は商品の販売が
 ない空クレジットでした。この場合,保証人は責任を負いますか。
第3 節 債権者の情報提供義務
Q 19 ■債権者の情報提供義務(総論)
 債権者に,主債務者に関する調査義務や,保証人に対する情報提供義務が認められ
 る場合はありますか。その義務に違反して保証契約が締結された場合,保証人は責
 任を免れますか。
Q 20 ■債権者の情報提供義務(主債務の履行状況)
 債権者は,平成29年改正で新設された主債務の履行状況に関する情報提供義務を,
 どのような場合に負いますか。債権者がその義務に違反した場合,保証人の責任に
 影響はありますか。
Q 21 ■債権者の情報提供義務(期限の利益喪失時)
 債権者は,平成29年改正で新設された期限の利益喪失時の情報提供義務を,どのよ
 うな場合に負いますか。債権者がその義務に違反した場合,保証人の責任に影響は
 ありますか。

第 4章 保証人の抗弁/各債務に生じた事由の効力
Q 22 ■各債務に生じた事由の効力
 ⑴債務者について生じた事由の保証人への影響,⑵保証人について生じた事由の主
  債務者への影響,について教えてください。
Q 23 ■付従性に基づく抗弁
 保証人は,主債務者の相殺権,取消権や解除権を行使することができますか。
Q 24 ■補充性に基づく抗弁
 主債務者に資力があるにもかかわらず,債権者から保証人に対して請求があった場
 保合,保証人は支払を拒むことはできますか。主債務者の資力の有無について債権
 保者と保証人のどちらが証明する必要がありますか。
Q 25 ■債権譲渡・債務引受
 主債務について債権譲渡又は債務引受があった場合,その後も保証人は保証債務を
 保負いますか。
Q 26 ■主債務者の私的整理手続
 保証人は,主債務者の私的整理手続において,主債務が免除された場合,保証債務
 保の支払を拒むことができますか。

第 5章 保証と消滅時効
第1 節 主債務に生じた消滅時効
Q 27 ■保証人による時効の援用
 主たる債務の消滅時効完成後に,(歉攤通海砲弔時効の完成猶予又は停止事由
 が生じた場合,∧歉攷佑保証債務を承認した場合,主たる債務者が時効の利
 益を放棄し,又は時効援用権を喪失した場合につき,保証人は主たる債務の消滅
 時効を援用することができますか。
Q 28 ■保証人と時効の完成猶予・更新
 主たる債務に生じた時効の完成猶予・更新の効力は,保証人にも及びますか。主た
 る債務が確定債権化した場合,保証債務も時効期間が延長されますか。
Q 29 ■主債務者の破産手続
 保証人は,主債務者が破産・免責した場合,消滅時効についてどのような影響を受
 けますか。
Q 30 ■主債務者の再生手続
 保証人は,主債務者に民事再生手続や会社更生手続の開始があった場合,消滅時効
 についてどのような影響を受けますか。
第2 節 保証債務に生じた消滅時効
Q 31 ■保証債務の消滅時効
 ⑴保証債務に生じた時効の完成猶予・更新の効力は,主債務者にも及びますか。
 ⑵保証人が主たる債務を相続した後,保証債務を弁済した場合,主たる債務の消
  滅時効を更新する効力は生じますか。
第3 節 連帯保証・物上保証と消滅時効
Q 32 ■連帯保証債務と消滅時効
 連帯保証の場合,消滅時効について,どのような点が単純な保証と異なりますか。
Q 33 ■物上保証と消滅時効
 物上保証人は,消滅時効完成前に被担保債権の存在を自認した後においても,被
 担保債権の消滅時効を援用できますか。

第 6章 保証人の求償権
第1 節 求償権総論
Q 34 ■求償権総論
 保証人の主債務者に対する求償権について,主債務者の委託の有無による違いな
 ど,概要を教えてください。
Q 35 ■求償権と代位⑴
 保証人が債権者に弁済した場合,債権者が有していた抵当権等を実行することはで
 きますか。
Q 36 ■求償権と代位⑵
 保証人が債権者に弁済した場合,保証人の代位権と,他の保証人や,物上保証人,
 抵当不動産の第三取得者等,他の担保負担者との関係は,どのようになりますか。
Q 37 ■保証人の破産手続参加
 主債務者が破産した場合,保証人が破産手続に参加できるケースを教えてください。
第2 節 委託を受けた保証人の求償権
Q 38 ■受託保証人の事後求償権
 主債務者の委託を受けた保証人の事後求償権について,請求できる範囲や,それが
 制限される場合を教えてください。
Q 39 ■受託保証人の事前求償権
 主債務者の委託を受けた保証人の事前求償権が認められるための要件について教え
 てください。この場合,主債務者は必ず事前求償に応じる義務を負いますか。
第3 節 委託を受けない保証人の求償権
Q 40 ■無委託保証人の求償権
 主債務者の委託を受けていない保証人にも,主債務者に対する求償権は認められま
 すか。
第4 節 主債務者が複数の場合の求償権
Q 41 ■主債務者複数と求償権
 主債務者が複数で,その全員又はそのうち一人の保証人となった場合,保証人はど
 の主債務者に対してどの範囲で求償することができますか。
第5 節 保証人の求償権の消滅時効
Q 42 ■求償権の消滅時効
 保証人の主債務者に対する事前又は事後の求償権の消滅時効期間は何年ですか。

第 7章 連帯保証/共同保証 
Q 43 ■連帯保証
 連帯保証は,単純保証とどのような違いがありますか。その特徴を教えてください。
Q 44 ■共同保証⑴(意義)
 保証人が複数の場合,保証人が1人の場合とどのような違いがありますか。その特
 徴を教えてください。
Q 45 ■共同保証⑵(求償権)
 共同保証人間の求償関係はどうなりますか。
Q 46 ■共同保証⑶(消滅時効)
 保証人の主債務者に対する求償権について消滅時効の更新・完成猶予事由がある場
 合,共同保証人間の求償権についても効力が生じますか。
Q 47 ■共同保証⑷(免除)
 債権者が共同保証人のうち一人につき債務を免除した場合,他の共同保証人は不利
 益を受けますか。

第 8章 根 保 証
Q 48 ■根保証契約の意義・改正
 根保証契約(個人・法人)の意義やこれまでの改正の概要について教えてくださ
 い。
Q 49 ■個人根保証⑴(極度額設定)
 個人根保証において,極度額による上限はありますか。また,極度額を確定額では
 なく,賃料の何か月分とする定めも有効ですか。
Q 50 ■個人根保証⑵(保証期間⑴)
 保証期間(元本確定期日)について特別の規制がある個人貸金等根保証契約の意義
 について教えてください。その規制内容も教えてください。
Q 51 ■個人根保証⑶(保証期間⑵)
 個人貸金等根保証契約に該当しない個人根保証は,保証期間(元本確定期日)が制
 限されることはありませんか。
Q 52 ■個人根保証⑷(元本確定事由)
 個人根保証における元本確定事由について教えてください。個人貸金等債務根保証
 契約で追加される事由はありますか。
Q 53 ■個人根保証⑸(特別解約権)
 個人根保証において,元本確定事由として規定されていない事由でいわゆる特別解
 約権が認められることはありますか。
Q 54 ■法人根保証
 法人根保証には,極度額,保証期間(元本確定期日),元本確定事由の規制はない
 のですか。

第 9章 そ の 他
Q 55 ■賃貸借と保証
 主債務となる賃貸借契約が更新された場合,更新後についても保証人は責任を負い
 ますか。
Q 56 ■相続と保証
 保証人が亡くなった場合,その相続人は保証債務を相続しますか。相続開始から1
 年以上経ってから判明した場合,相続放棄や限定承認をすることはできますか。
Q 57 ■身元保証
 身元保証に対する規制(期間,通知義務及び責任制限等)について教えてください。
Q 58 ■経営者保証に関するガイドラインの概要
 経営者保証に関するガイドラインの概要について教えてください。
Q 59 ■経営者保証に関するガイドラインを利用した手続
 経営者保証に関するガイドラインに基づく保証債務の整理の手続について教えてく
 ださい。
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