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労災の法律相談


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労災の法律相談
 
編・著者ロア・ユナイテッド法律事務所 編
判 型A5判
ページ数392頁
税込価格5,390円(本体価格:4,900円)
発行年月2019年11月
ISBN978-4-417-01781-3
在庫有り
  
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■解説
●労働災害対応のポイントを簡潔に把握できる1冊!
●労働災害の申請から認定,民事賠償訴訟までの手続や留意点をわかりやすく解説。
●予防の観点から,使用者の安全配慮義務,従業員の健康管理,メンタルヘルス,
 企業防衛策としての労災上積み補償,労災保険に関する実務上の論点等についても詳説。
●最新の裁判例を掲げ,労災事例の傾向や判決の方向性を明示!



はしがき
我が国における労働災害の発生件数は,厚生労働省労政審議会安全衛生分科会の平成
30年2月「第13次労働災害防止計画」(厚労省より平成30年3月19日に公示)等も指摘
しているように,長期的には,死亡災害,死傷災害ともに減少傾向にあります。しか
し,未だ毎年900人前後が死亡し,休業4日以上の死傷者も11万人を超えています。
他方,我が国の自殺の状況をみてみると(「平成30年度・我が国における過労死等の
概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況」厚労省HP掲載),自殺者
数は,ようやく過労死等防止対策推進法等の諸施策の効果もあり,平成22年以降減少
が続き,平成30年は20,840人となっています。一方,自殺者数総数に対する,勤務問
題を原因・動機の1つとする自殺者の割合は平成19年以降の推移をみると,おおむね
増加傾向にあり,平成30年は9.7%となっています。その中で,業務による心理的負荷
を原因とする精神障害についての労災請求件数については(厚労省HP掲載の「平成30
年度『過労死等の労災補償状況』参照」),平成12年度においては42件であったもの
が,平成30年度には1,820件(うち,未遂を含む自殺件数は前年度比21件減の200件)
に達するとともに,今後も増加が見込まれる状況にあり,労災支給決定件数は平成17
年度の127件から平成30年度の465件へと急増しています。これらは,単に労災認定の
問題にとどまらず,企業の健康配慮義務違反による,いわゆる過労自殺などとして,
企業に対して高額な賠償が命じられた民事裁判例の急増にも影響しています。自殺に
至らないまでも業務に起因する精神疾患の場合の企業に対する損害賠償請求も急増し
ています。同様の現象は,過重労働に基づく脳・心臓疾患や死亡(過労死)について
も多発しています。
また,粉塵やアスベストや化学物質に起因する災害の労災認定もその範囲の見直しが
進むとともに(厚労省「労働基準法施行規則第35条専門検討会 化学物質による疾病
に関する分科会」等参照),損害賠償請求も急増しています。
以上のほか,労働契約法5条の安全配慮義務の明文化,労働基準法施行規則改正によ
る職業病の例示項目,通勤災害の範囲の拡大等がなされ,さらに,平成30年でも,
働き方改革関連法の中で労働安全衛生法の改正が実現されており,企業に課される労
働安全衛生法上の健康管理義務はより高度化し,これが,いわゆる労災民事賠償事件
の増加の契機となることは否めません。
かかる状況の中で,本書は,労働災害として認定される補償の種類及び傷病の性質か
ら,業務起因性の認定,損害賠償額の算定,後遺症の認定等,労災の申請から認定,
民事賠償訴訟等までの手続を,重要・最新の裁判例などをできる限り盛り込み,解説
を加えて,昨今の労災事例の傾向や判決の方向性などを提示しながら,Q&Aの形で簡
潔に解説しています。また,労働災害の予防という観点から,使用者による安全配慮
義務や従業員の健康管理,メンタルヘルス,企業の防衛策としての労災上積み補償等
,労災保険に関する様々な実務上留意すべき論点についても,Q&Aの形で簡潔に詳説
しています。
労災に関して経験の浅い関係者にも参考となるだけでなく,法律実務家にとって,労
災関連問題を取り扱う上で,関心のあるテーマについて,Q&Aの形で簡潔にポイント
を把握できることはもちろん,社会保険労務士や企業の人事労務担当者等にとっても
役立つ1冊となることを目指しています。 
本書が,人事・労務に関係し,あるいは,これに興味のある方々にいささかでもお役
に立ち,職場での安全,生命と健康という,根源的な問題につき,企業の発展と従業
員の福祉を向上させることに寄与できれば筆者一同の望外の喜びとするところです。
最後に,本書の企画,刊行全般について,青林書院編集部森敦様,当事務所の担当の
吉野麻耶氏をはじめとする皆さんに色々とお骨折りいただいたことに御礼申し上げま
す。

 令和元年10月
 編集代表
 ロア・ユナイテッド法律事務所代表パートナー
 弁護士 岩出 誠


■編集代表
 岩出  誠:弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所代表パートナー

■執筆者
 岩出  誠(上掲)
 中野 博和:弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所
 岩野 高明:弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所
 岩楯めぐみ:特定社会保険労務士 社会保険労務士事務所岩楯人事労務コンサルティング代表
       ロア・ユナイテッド法律事務所客員特定社会保険労務士
 岩出  亮:パラリーガル ロア・ユナイテッド法律事務所
 睫據〃鮖蝓弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所
 村木 高志:弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所パートナー
 石居  茜:弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所パートナー
 織田 康嗣:弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所
 山 貴広:弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所
 難波 知子:弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所
 中村 仁恒:弁護士 ロア・ユナイテッド法律事務所

 (執筆順,所属・肩書は本書刊行時)

■書籍内容
第1章 業務上災害・労災について
Q1労災から発生する責任類型
 労働災害が起こった場合の責任にはどのようなものがありますか。
Q2労災民事賠償請求の概要
 労働災害が起こった場合の民事責任にはどのようなものがありますか。
Q3労働基準法上の補償制度の概要
 労働災害が起こった場合の労働基準法上の補償制度にはどのようなものが
ありますか。
Q4労働安全衛生法・刑法等による刑事責任
 労働災害が起こった場合の労働安全衛生法・刑法等による刑事責任はどの
 ようになっていますか。
Q5労災保険制度の概要
 労働災害が起こった場合に適用される労災保険制度とはどのような制度で
 すか。

第2章 業務上認定の基本的な考え――災害性傷病
Q6業務上外の認定の意義及び一般的認定基準
 労働基準法上の災害補償や労働者災害補償保険法上の保険給付における
 「業務上」に該当するか否かはどのような基準で判断されるのですか。
Q7会社主催の社外行事参加時での事故
 会社主催の宴会やゴルフコンペ等の社外行事の際に怪我をした場合は,
 「業務上」の災害として認められますか。
Q8職場での暴力
 職場で同僚から殴打されて負傷した場合にも,「業務上」の災害と認めら
 れますか。
Q9休憩時間中の災害
 職場で休憩時間中に怪我をした場合にも,「業務上」の災害と認められま
 すか。
Q10労災保険特別加入者の業務上判断
 中小企業の事業主や個人事業主等の場合,労災保険に加入できないと聞き
 ましたが,一切,労災保険給付を受けることができないのでしょうか。ま
 た,労災保険給付の受給をなし得るとしても,通常の労働者の場合と同じ
 要領で業務上外判断がなされるのでしょうか。

第3章 業務上疾病
Q11労災保険の対象となる疾病の範囲
  労災保険には,適用の対象となる疾病とならない疾病があるのでしょう
  か。精神疾患についてはどうでしょうか。
Q12精神疾患が業務上の疾病と認定されるための条件
  うつ病等の精神疾患が労災と認定されるためには,どのような事情が必
  要でしょうか。
Q13長時間労働が原因で精神疾患が発症したと認定される場合
  どれくらいの長時間労働があると,これによって精神疾患が発症したと
  認定されるのでしょうか。
Q14過労自殺と労災認定
  過労で自殺をしてしまった場合には,業務上外の判断はどのようにされ
  るのでしょうか。
Q15過労死と労災認定
  いわゆる過労死の場合,労災はどのような条件の下で認定されるのでし
  ょうか。
Q16不支給決定等に対する不服申立て
  労働者やその遺族が労災申請をしたにもかかわらず,不支給の決定がさ
  れた場合に,これに不服を申し立てることはできるのでしょうか。
Q17労働基準監督署長等の業務上外認定と裁判所の判断基準
  労働基準監督署長による支給・不支給の判断基準や,審査請求・再審査
  請求に対する審査官等の判断基準は,訴訟でも同じように用いられるの
  でしょうか。

第4章 通勤災害
Q18通勤中の災害の取扱い
  通勤の途中で事故に遭い,負傷してしまった場合も労災保険の給付を受
  けることができるのでしょうか。単身赴任者が週末に家族のもとへ帰る
  途中や,仕事を掛け持ちしている者が副業先へ向かう途中に事故に遭っ
  た場合はどうでしょうか。
Q19帰宅途中の寄り道と通勤災害
  職場から帰宅するまでの間に,買い物をするために寄り道をした後で事
  故に遭ってしまった場合でも,通勤災害として扱われるのでしょうか。
Q20懇親会等に参加した帰り道での事故と通勤災害
  通常の仕事が終わった後で,会社の懇親会に参加し,帰宅途中で事故に
  遭った場合には,通勤災害として扱ってもらえるでしょうか。
Q21帰宅途中に第三者から暴行を受けた場合と通勤災害
  仕事帰りに電車のホームで他の乗客との間で口論となり,相手方から殴
  打されて負傷してしまいました。このような負傷も通勤災害として扱っ
  てもらえるのでしょうか。
Q22副業先へ向かう途中の事故
  会社の許可に基づき副業をしています。本業の事業所から副業の事業所
  へ向かう途中で事故に遭った場合には,通勤災害として扱ってもらえる
  でしょうか。また,通勤災害に当たるのであれば,どちらの事業所で手
  続をすることになりますか。
Q23自然災害による住居や就業場所の変更と通勤災害
  地震や津波,台風などの自然災害により,やむを得ず住居や就業場所が
  変更になった場合の通勤災害の扱いについて教えてください。

第5章 労災保険給付
Q24労災保険給付の一覧
  労働者が仕事中にケガをしたり,疾病にかかったときに,受けられる労
  災保険の給付の概要を教えてください。
Q25療養補償給付
  労働者が業務上の事由による傷病により通院する場合,どのような補償
  を受けることができますか。
Q26休業補償給付
  労働者が業務上の事由による傷病の治療のために会社を休む場合,どの
  ような補償を受けることができますか。
Q27傷病補償年金
  労働者が業務上の事由による傷病について長期にわたって療養が必要に
  なる場合,どのような補償を受けることができますか。
Q28障害補償給付
  労働者が業務上の事由による傷病が治ったあと障害が残った場合,どの
  ような補償を受けることができますか。
Q29介護補償給付
  労働者が業務上の事由による傷病により介護が必要になった場合,どの
  ような補償を受けることができますか。
Q30遺族補償給付
  労働者が業務上の事由で死亡した場合,遺族はどのような補償を受ける
  ことができますか。
Q31葬 祭 料
  労働者が業務上の事由で死亡した場合に受けられる葬祭料の概要を教え
  てください。
Q32通勤災害の給付
  労働者が通勤途上でケガをしたり,疾病にかかったときに,受けられる
  労災保険の給付の概要を教えてください。
Q33二次健康診断等給付
  労働者の健康診断の結果によって受けられる二次健康診断等給付の概要
  を教えてください。
Q34社会復帰促進等事業
  労災保険では,被災労働者の社会復帰等の支援も行っていると聞きまし
  たが,その概要を教えてください。
Q35保険給付の支給決定の流れ
  仕事中に階段から転落し,1ヵ月間入院生活を送りました。治療費と休職
  していた期間の補償について,労災申請を行いたいのですが,支給決定ま
  での流れはどのようなものになっているのでしょうか。
Q36保険給付の必要書類
  夫が業務中に事故で亡くなりました。遺族補償給付(年金)を請求したい
  と考えていますが,具体的にはどのような書類が必要でしょうか。
Q37保険給付の支給制限事由
  会社の従業員が営業車で営業中に事故を起こしてしまい,重傷を負ってし
  まいました。その後,事故の原因は,従業員が運転中にスマートフォンを
  操作していたことだと判明しました。このような場合であっても,業務災
  害と認められ,保険給付を受けることができるのでしょうか。
Q38保険給付請求の時効
  2年半前にうつ病に罹患し,1年間会社を休職していました。これまで労災
  に関する手続はしてきませんでしたが,このうつ病の罹患については,当
  時の上司によるパワハラが原因で発症したものであると診断されました。
  このうつ病の罹患によって発生した治療に関する費用と休業補償について,
  今から療養補償給付や休業補  償給付を請求することはできるでしょうか。

第6章 労災民事賠償事件
第1節 法定外補償
Q39労災保険と損害賠償請求との関係
  労災保険と損害賠償請求とはどのような関係にあるのでしょうか。労災保
  険給付が出ている場合,使用者が損害賠償を免れるような制度ではないの
  でしょうか。
Q40労災民事賠償事件の一般的動向
  労災民事賠償事件の一般的動向はどのような状況でしょうか。
Q41化学物質をめぐる労働安全衛生法の規制強化
  化学物質をめぐる労働安全衛生法の規制が強化されたと聞きましたが,具
  体的にどのような内容なのでしょうか。
Q42化学物質をめぐる労災認定をめぐる紛争の動向
  化学物質をめぐる労働安全衛生法の規制強化を踏まえて,化学物質をめぐ
  る労災認定をめぐる紛争の動向はどうなっていますか。
Q43化学物質をめぐる民事賠償をめぐる紛争の動向
  化学物質をめぐる労働安全衛生法の規制強化を踏まえて,化学物質をめぐ
  る民事賠償をめぐる紛争の動向はどうなっていますか。

第2節 責任論
Q44民事損害賠償請求の法的構成
  私は,労災事故に遭い,労災保険給付を受けましたが,後遺症が残ってし
  まい事故前のように働くことができなくなってしまいました。
  労災保険給付では,補償として不十分であり,会社等に対し損害賠償請求
  を行うことを考えていますが,誰に対し,どのような根拠に基づいて請求
  すればよいのでしょうか。
Q45安全配慮義務
  私は,建設現場の作業員でしたが,事故に遭い,損害賠償を求めることを
  検討しています。雇い主以外にも損害賠償請求が可能な場合はあるのでし
  ょうか。可能な場合は,どのような要件が必要でしょうか。
  実際に,安全配慮義務違反による債務不履行責任に基づき損害賠償請求を
  する際には,どのような内容の事実を主張すべきでしょうか。
Q46健康配慮義務
  使用者の負う健康配慮義務はどのような内容でしょうか。
  健康配慮義務と安全配慮義務との関係性はどのように整理すればよいでし
  ょうか。
Q47因果関係
  民事賠償の際の因果関係の考え方,程度について教えてください。
Q48安全配慮義務違反の責任主体
  建設現場などにおいて,下請従業員が被災した場合,元請企業などの雇用
  主以外の者が安全配慮義務違反を問われる可能性はあるのでしょうか。
  そのような可能性があるのでしたら,どのような場合に,雇用主以外の者
  に安全配慮義務違反が問われることになるのでしょうか。
  その場合,下請企業,元請企業間において,賠償に関する責任割合は,ど
  のような内容になると考えられますか。また,出向労働者が被災した場合
  についての責任は,どのように考えたらよいでしょうか。

第3節 損害賠償額算定
Q49労災と民事損害賠償請求の関係
  労災の被災者に労災保険の給付が行われた場合でも,会社はさらに,その
  被災者に民事上の損害賠償をしなければいけないのでしょうか。
Q50損害の内容と算定
労災の被災者が民事上の損害賠償をする場合,どのような損害について賠
  償請求をすることができるのでしょうか。また,それぞれの損害額は,ど
  のように算定すればよいのでしょうか。
Q51過失相殺と損益相殺
  労災の被災者が民事上の損害賠償を請求する場合にも,過失相殺や損益相
  殺によって減額される場合があるのでしょうか。また,過失相殺と損益相
  殺を両方する場合,どちらの相殺を先にするのかによって,賠償される金
  額が変わってしまいます。この場合,どちらの相殺が先に行われるのでし
  ょうか。
Q52寄与度減額
  労災事故において,脳・心疾患による病気・死亡の例で,労働者の基礎疾
  患にも原因があるような場合や,過労死・過労自殺の例で,労働者の性格
  や心因的要素にも原因があるような場合に,損害賠償の責任が軽減される
  ことはありますか。
Q53労災保険給付と損害賠償の調整
  労災の被災者に労災保険の保険給付が支払われている場合,この分は民事
  上の損害賠償から控除されるのでしょうか。また,控除される場合,将来
  受け取ることになっている年金についても控除されるのでしょうか。その
  他,労災の保険給付と損害賠償の調整規定があれば教えてください。

第4節 労災上積み補償制度等による給付,死亡退職金等の調整
Q54上積み補償と労災保険給付との関係
  会社に上積み補償制度がある場合,あるいは,上積み補償のため保険に加
  入している場合,同制度や同保険による給付は,従業員が,労災保険から
  支給を受けている給付に影響を与えますか。
Q55上積み補償と損害賠償との関係
  会社が,労災の上積み補償制度により,あるいは,上積み補償のために加
  入している保険給付により,労働者や遺族に給付を行った場合に,会社の
  民事損害賠償責任にはどのような影響がありますか。
Q56上積み補償の原資としての保険利用上の問題
  会社で従業員が傷害を負ったり,死亡した場合に備えて傷害保険や団体生
  命保険に加入している場合に,同保険からの給付金を会社の民事損害賠償
  の支払に充当することは可能でしょうか。
Q57死亡退職金・弔慰金等との調整
  上積み補償給付とともに,会社規程に基づく退職金や弔慰金・見舞金等の
  支払について,団体生命保険等の保険を利用する場合に,社内規程はどの
  ように整備しておく必要がありますか。

第5節 後遺障害の認定
Q58後遺障害と労災保険給付
  業務中の事故で負傷し,その後に後遺障害が残ってしまいました。このよ
  うな場合には,どのような補償を受けられるのでしょうか。
Q59精神疾患と後遺障害
  うつ病等の精神疾患についても,後遺障害が認められることはありますか。

第6節 裁判所における労災民事賠償請求事件処理における留意点
Q60調停制度
  私は,先日,会社の上司からセクハラを受け,精神的苦痛を受けたため,
  会社に対し損害賠償を求めることを検討しています。しかし,裁判の場で,
被害について証言をしたくはありませ  ん。裁判所による非公開の紛争解
  決手続として,民事調停手続があると聞きました。
  (1)民事調停手続とはどのような制度ですか。
  (2)利用上の留意点等を教えてください。
Q61労働審判
  私は,職場のパワーハラスメントが原因で精神疾患となったと考えており,
  労働審判を利用しようと考えていますが,労働審判とはどのような制度な
  のでしょうか  。また,利用上の留意点はあるのでしょうか。特に,労災
  民事訴訟事案において,労働審判を利用するメリットはあるのでしょうか。
Q62証拠保全
  私は,家族の労災事案に関し,使用者に対して,損害賠償を求めることを検
  討しています。しかしながら,労災であることを立証する証拠の多くは使用
  者が保有しています。任意に開示を受けられる見込みもなく,むしろ内容を
  改ざんされる可能性もあり,証拠保全の申立てを検討しているのですが,証
  拠保全の手続について教えてください。
Q63文書提出命令
  当方は,現在,裁判において,使用者に対し,労災を理由として損害賠償を
  求めています。従前より,相手方に対し,ある事実を立証するために,証拠
  を提出するよう求めていますが,相手方から,これを拒絶されています。文
  書提出命令の申立てを検討しているのですが,文書提出命令について教えて
  ください。
Q64文書送付嘱託・調査嘱託
  労災民事訴訟において,文書送付嘱託や調査嘱託はどのように利用されるの
  でしょうか。
  (1)文書送付嘱託と調査嘱託はどのような手続ですか。
  (2)文書送付嘱託と調査嘱託ではどのような証拠を収集できますか。
  (3)文書送付嘱託と調査嘱託の留意点を教えてください。
Q65損害賠償請求の相手方
  労災が発生した場合に,当該労災に関して被災した労働者に対して民事上の
  損害賠償責任を負うのは,当該労働者との間で直接労働契約を締結している
  使用者のみに限定されますか。例えば,元請事業者,派遣先,出向先等の事
  業者は,損害賠償責任を負うことはあるのでしょうか。
Q66労災事故の訴訟追行上の留意点
  転落事故などの労災事故における損害賠償請求において,訴訟追行上,どの
  ような点に注意して主張・立証を行えばよいのでしょうか。
Q67過労死・過労自殺の訴訟追行上の留意点
  労働者の過労死・過労自殺に関する労災民事賠償事件について,どのような
  点に留意して主張・立証を行えばよいのでしょうか。使用者が損害賠償責任
  を負うのはどのような場合なのでしょうか。
Q68労災民事訴訟における使用者側の主張
  当社は,先日,退職した労働者から,労働災害を理由とする損害賠償請求を
  提起されました。会社としては,労働者が主張する事故は,労働者自らの失
  敗によるもので,会社の責任はないと考えています。仮に責任があったとし
  ても,事故について労働者の落ち度があるように思います。
Q69和  解
  職場の上司によるパワーハラスメントを理由に,会社に対して損害賠償請求
  を行っていましたが,和解することを検討しています。 労災民事賠償事案
  における和解の留意点について教えてください。

第7章 石綿(アスベスト)による肺がん,中皮腫,じん肺等の労災認定と民事
    賠償
Q70石綿(アスベスト)ばく露作業に従事した労働者の労災認定基準
  過去に石綿(アスベスト)ばく露作業に従事しておりましたが,石綿を原因
  とした疾病を発症した場合,労災と認定される可能性があると聞きました。
  具体的に,どのような疾病を発症した場合に,
  どのような基準で労災認定がなされ,どのような補償が受けられるのでしょ
  うか。また,遺族が受け取ることのできる補償もあるのでしょうか。
Q71石綿による健康被害の救済制度(石綿による健康被害の救済に関する法律)
  労災補償以外での石綿による健康被害の救済制度(石綿による健康被害の救
  済に関する法律)の概要,これにより救済される者,救済内容について教え
  てください  。
Q72企業に対する損害賠償請求
  石綿による健康被害を受けた場合に,労災補償給付とは別に,使用者であっ
  た企業に対する損害賠償請求をすることができるのでしょうか。また,請求
  ができる場合,請求する際の法的構成や留意点,同様の請求の過去の判例の
  内容を教えてください。
Q73国に対する損害賠償請求(国家賠償請求)
  石綿による健康被害を受けた場合に,国に対する損害賠償請求をすることは
  できるのでしょうか。また,できる場合,請求する際の法的構成や,留意点,
  また,同様の請求についての過去の判例の内容について教えてください。
Q74民事上の損害賠償請求の消滅時効・除斥期間の考え方
  石綿による健康被害についての企業や国に対する民事上の損害賠償請求はい
  つまでできるのでしょうか。退職してから20年以上経っていると一切請求は
  できなくなってしまうのでしょうか。石綿による健康被害についての損害賠
  償請求に関する消滅時効や除斥期間の考え方を教えてください。

第8章 労災保険給付をめぐる紛争調整
Q75労災保険給付不支給決定処分に対する行政機関への不服申立て
  労災保険給付の申請をしたものの,それが認められなかった場合に,行政機
  関に対してどのように不服を申し立てることができるでしょうか。
Q76労災保険給付不支給決定処分に対する訴訟手続による救済
  労災保険不支給決定に対して,訴訟手続によって争う場合の流れを教えてく
  ださい。
Q77取消訴訟への補助参加
  原告である被災労働者等や被告である国だけでなく,補助参加という手続を
  利用することにより,事業主も取消訴訟に参加できるということですが,補
  助参加について教えてください。

第9章 公務員の公務災害補償制度と民事賠償請求
Q78地方公務員公務災害補償制度の概要と留意点
  地方公務員が公務災害に遭った際には,どのような補償がなされるのでしょ
  うか。地方公務員の公務災害補償制度の概要また特徴といえる点,そして適
  用を受ける  際の留意点を教えてください。
Q79地方公務員公務災害補償の申請手続及び不服申立て方法
  地方公務員が公務災害補償を申請する際の手続や時効について教えてください。
  また,不服がある場合の不服申立て方法も教えてください。
Q80国家公務員公務災害補償制度の概要と留意点
  国家公務員が公務災害に遭った際には,どのような補償がなされるのでしょう
  か。国家公務員の公務災害補償制度の概要と留意点を教えてください。
  また,地方公務員と異なる点があるのであれば,その点についても教えてくだ
  さい。
Q81国家公務員公務災害補償の手続及び不服申立て方法
  国家公務員が公務災害補償を申請する際の手続や時効について教えてください。
  また,不服がある場合の不服申立て方法を教えてください。
Q82公務災害における民事賠償請求事件の対応上の留意点
  公務員が公務災害に遭った場合に,地方公務員災害補償法(以下,「地公災法」
  といいます),国家公務員災害補償法(以下,「国公災法」といいます)に基
  づく補償を受けることとは別に,一般の民事の損害賠償請求をすることはでき
  るのでしょうか。できるとすれば,その際に留意すべき点を教えてください。

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