青林書院



実践フォーラム 破産実務


実践フォーラム 破産実務
 
感覚の共有と協働・連携を!
編・著者野村剛司 編著
判 型A5判
ページ数556頁
税込価格6,696円(本体価格:6,200円)
発行年月2017年11月
ISBN978-4-417-01727-1
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■解説
◇こんなときどうする?どうなる?誰もが遭遇する素朴な疑問から
 難問まで実務の解決指針,勘所を語り尽くす圧倒的なライブ感。 
◇どこを読んでも面白い,ためになる。倒産処理弁護士の魂の伝承。
◇弁護士, 裁判官,金融機関担当者等,破産事件関係者必読の書。


■編著者(コアメンバー)
野村 剛司:弁護士 (なのはな法律事務所)

■執筆者(コアメンバー)
石岡 隆司:弁護士 (石岡法律事務所)
山田 尚武:弁護士 (弁護士法人しょうぶ法律事務所) 
籠池 信宏:弁護士・公認会計士 (籠池法律事務所) 
石川 貴康:弁護士 (コンパサーレ法律事務所) 
八木  宏:弁護士 (九頭竜法律事務所)
眈勝々祐:弁護士 (みらい法律事務所) 
桶谷 和人:弁護士・公認会計士 (植物園法律会計事務所) 
久米 知之:弁護士 (神戸H.I.T.法律事務所)
中川  嶺:弁護士 (中川嶺法律事務所)

■執筆者(サポートメンバー)
鈴木 隆文:弁護士・公認会計士 (アライズ総合法律事務所) 
團  潤子:弁護士 (疋田・團法律事務所) 
小川 洋子:弁護士 (太田・渡辺法律事務所) 
森本  純:弁護士 (金子・中・橋本法律特許事務所) 
今井 丈雄:弁護士 (今井法律事務所) 
岡田 雄一郎:弁護士 (長崎清和法律事務所) 
河野 ゆう:弁護士 (弁護士法人トライ法律事務所) 
森  智幸:弁護士 (岡山ひかり法律事務所)
浅井 悠太:弁護士 (烏丸法律事務所) 
丸島 一浩:弁護士 (弁護士法人リバーシティ法律事務所) 
管納 啓文:弁護士 (辻井法律事務所) 
山本 隼平:弁護士 (藤井薫法律事務所) 

■特別ゲスト
安田 孝一:弁護士 (安田法律事務所)
尾田 知亜記:弁護士 (弁護士法人しょうぶ法律事務所)


はしがき
 本書を手に取られたあなたは,こんな本は今までになかったよね,と思
われることでしょう。実際,ここまでの本はなかったと思います。どの頁
を開いてみても,執筆者全員の熱き思いが満ちていて,その熱にあてられ
るかもしれません。是非その熱にあてられていただき,今後の自らの行動
に繋げていただけたら,執筆者一同こんなに嬉しいことはありません。
 全国で数千名の弁護士が申立代理人,破産管財人として日々活動してい
ることでしょう。今回集まったメンバーはそのうち22名とおそらく1パー
セントにも満たないでしょうが,意識は非常に高いメンバーです。全国各
地から星が揃ったといえるでしょう。企画当初は,実践マニュアルの1冊
に加えようかと考えておりましたが,座談会を重ねるうちに,本書は決し
てマニュアルではなく,実践マニュアルの底流に流れるところを,メンバ
ー全員が自分の言葉で語っているのだと気づきました。そこで,「実践マ
ニュアル」と対になるものをと考え,「実践フォーラム」と名づけました
。伝えたい思いは,これまでの3冊の実践マニュアル(『破産管財実践マ
ニュアル〔第2版〕』,『法人破産申立て実践マニュアル』,『民事再生
実践マニュアル』)と同様です。併せてご利用いただけますと幸いです。
 本書の特長として,3つ挙げたいと思います。
 1つ目は,感覚の共有を伝えようとしている点です。先ほど底流に流れ
るところと指摘しましたが,よりよい事業再生,倒産処理を目指して,日
々活動するメンバーに共通する(してほしい)感覚,思いを随所に散りば
めています。
 そして,2つ目は,破産における各事象を申立代理人と破産管財人の双
方の立場から検討していることです。両者の立場の違いを踏まえた上での
協働・連携は,極めて重要であることを感じ取っていただけると思います。
そこには,裁判所も含めた三者の協働・連携も欠かせません。通常の訴訟
とは異なる世界を感じ取っていただきたいと思います。
 さらに,3つ目として,手続選択を分厚く議論しています。これまでは,
基本的にその手続(本書なら破産手続)を選択したところから始まりました
が,本書は,その前段階にある手続選択,特に事業の存続,事業再生を図る
ことを重要視しています。また,破産以外の選択肢も検討しており,この1
冊で全体像が把握できますので,少しでも意識が変わればありがたいと思い
ます。
 本書の構成は,大きく第1編の大座談会と第2編の総括座談会で,第1編
の大座談会がメインの座談会です。第1章で感覚の共有,破産管財人目線と
申立代理人目線を確認し,第2章で法人破産申立てを中心に破産申立てを見
た上で,第3章で事象ごとに申立代理人,破産管財人双方の立場から検討し
ています。第4章では破産における事業継続・事業譲渡を取り上げ,破産を
用いた事業再生を論じます。第5章で申立代理人の役割と義務・責任を取り
上げ,破産管財人との協働・連携も含めた前向きな議論を行っています。第
6章で個人債務者の破産に関する諸問題を詳細に検討します。第7章では文
献も少ない債権者申立てを取り上げます。第8章で破産管財人の活動の実情
を伝えます。第9章では手続選択として,破産以外の選択肢の検討を様々な
側面から論じ,最後に破産手続を利用しやすくするためにはどうしたらよい
かを検討しています。第10章では伝承と運用改善のためには不断の努力が必
要であることを確認し,第11章で再度の倒産法改正に向けて提言しています。
 本書の使い方としては,どこからお読みいただいても結構です。目次を見
て気になるテーマの頁を開いてみてください。座談会中の相互参照を多用し,
事項索引も充実させていますので,本書を縦横無尽に行き来していただけた
らと思います。また,図表で見える化を,脚注において実践マニュアルとの
連携を図り,さらに進むべき文献や裁判例の紹介も行っております。
 日々,具体的な案件に真摯に取り組み,ときに悩み,泣き笑い,悔しい思
いもしてきたメンバーの発言から,何か気づきがあり,繰り返し読む中で,
スルメのように味わい深いものになっていくのであれば望外の幸せです。
 本書は,主に申立代理人,破産管財人となる弁護士を対象とした本ですが,
債権者等の代理人となる弁護士,裁判官,裁判所書記官,金融機関担当者等
の破産事件における数多くの利害関係人と幅広くご利用ください。
 最後になりましたが,本企画を快くお引き受けいただいた株式会社青林書
院及び編集長の宮根茂樹氏に感謝申し上げます。  
 
  平成29年10月
  弁護士 野村 剛司

■書籍内容
第1編 大 座 談 会

第1章 序   章
1 趣旨説明とコアメンバーの自己紹介
2 近畿地区から始まった全国規模の意見交換会
3 『東西』へのオマージュ
4 感覚の共有
5 破産管財人目線と申立代理人目線

第2章 法人破産申立てを中心に
1 密行型とオープン型
  図表1 密行型とオープン型のイメージ
2 Xデーから破産手続開始決定まで
3 破産申立書
4 予 納 金
5 財産・資料の保全と破産管財人への引継ぎ

第3章 申立代理人,破産管財人双方の立場から
1 労働債権・従業員関係の処理
2 未払賃金立替払制度
3 仕入先対応
  図表1 仕入先対応一覧表
4 自動車の所有権留保
5 譲渡担保
6 売掛金回収
7 仕掛工事の処理
8 事業用賃借物件の処理
9 否認対象行為への対応
  図表2 否認権の類型
10 株式関係
11 税務関係
12 破産者との信頼関係構築

第4章 破産における事業継続・事業譲渡
1 破産管財人による事業継続・事業譲渡
2 保全管理命令の活用
3 破産申立て前の事業譲渡

第5章 申立代理人の役割と義務・責任
1 申立代理人の役割とは
  図表1 申立代理人の To Do(1)―密行型
  図表2 申立代理人の To Do(2)―オープン型
2 申立代理人と破産管財人の協働・連携
3 申立代理人の心構え
4 申立代理人の義務・責任
5 弁護士倫理・ヒヤリハット(申立代理人編)
6 申立代理人の報酬

第6章 個人債務者の破産に関する諸問題
1 事業者と非事業者
  図表1 事業者と非事業者の区分のイメージ
2 同時廃止と管財の振り分け
3 自由財産拡張制度
4 破産と家族・家庭
  図表2 財産分与額算定の原則パターンのイメージ
  図表3 義務者の破産の場合
5 免   責
  図表4 免責で確認・説明・指示する事項(申立代理人として)
6 個人再生と破産
  図表5 個人再生と破産 対比表

第7章 債権者申立て
  図表1 債権者申立ての目的による分類

第8章 破産管財人の活動
1 破産管財人の役割とは
2 破産管財人の心構え
3 管財業務のスタッフ
4 財産調査
5 不動産の任意売却
  図表1 不動産の任意売却の流れ
6 換価困難資産の換価
7 破産財団からの放棄
8 役員責任の追及
9 債権届出・調査・確定
10 優先的破産債権の労働債権の早期弁済方法
11 債権者集会
12 配   当
13 帳簿類や個人情報等の管理・処分方法
14 弁護士倫理・ヒヤリハット(破産管財人編)
15 破産管財人の報酬
16 大型事件でチームを組む場合

第9章 手続選択―破産以外の選択肢の検討を
1 事業の存続
  図表1 手続選択俯瞰図
  図表2 手続検討の順序
2 事業承継と事業再生
  図表3 事業承継と事業再生のイメージ図)
3 特別清算の活用方法
  図表4 特別清算の類型
  図表5 清算人代理手続一覧表(本来型の協定型の場合)
4 清算型私的整理と破産の関係
5 経営者保証ガイドラインの実践的活用法
  図表6 経営者保証GL利用フローチャート―主債務者破産・最もシンプルなパターン
  図表7 経営者保証GL手続フロー・特定調停
6 破産手続を利用しやすくするために

第10章 伝承と運用改善のために
1 伝承のために
  図表1 破産管財人OJT制度の類型
2 運用改善のために

第11章 倒産法改正に向けて

第2編 総 括 座 談 会

第1章 サポートメンバーによる総括座談会

第2章 コアメンバーによる総括座談会

編集後記
事項索引

■〔コラム目次〕
1 6ヵ月要件に注意!
2 簿記検定を取ろう!
3 キャッチコピー
4 盗難保険
5 不動産の任意売却心得十箇条
6 マスコミ対応の心得十箇条(事業継続型)
7 中小企業再生支援協議会の紹介
8 金融機関の稟議
9 主債務者破産における経営者保証ガイドラインの利用

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