青林書院



交通事故物的損害の認定の実際〔改訂版〕


交通事故物的損害の認定の実際〔改訂版〕
 
編・著者園部 厚 著
判 型A5判
ページ数312頁
税込価格3,564円(本体価格:3,300 円)
発行年月2017年09月
ISBN978-4-417-01725-7
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■解説
●物損はいかに認定・判断されているのか?
裁判官が,弁護士費用補償特約付自動車保険の普及で増加し様々な論点
がある物損被害の損害賠償請求事件の裁判例について,争点項目を細分
化して,よりわかりやすく整理。
最新裁判例を加えますます充実した,交通事故事件に携わる者に有用な1冊!


執筆者紹介
園部 厚:東京簡易裁判所判事


はしがき
 近年,自動車保険における弁護士費用補償特約の普及により,裁判所の交通
損害賠償請求訴訟事件が増加している傾向にある。従前は,請求額が余り多く
ない,交通事故の物損被害についての損害賠償に関する紛争については,弁護
士に委任すると,請求額に対して多額の弁護士費用がかかるため,当事者の意
図するような結果での紛争解決ができなくても,訴訟提起がなされることはな
かったのではないかと思われる。そのような物損被害についての損害賠償に関
する紛争が,弁護士費用補償特約付自動車保険に加入していたことにより,訴
訟提起時になんらの負担をすることなく,弁護士を代理人として訴訟提起がで
きるため,物損被害についての損害賠償請求の訴訟事件が増加している傾向に
あるようである。最近では,修理費等の請求額が十万円に満たない物損被害の
損害賠償請求事件も弁護士代理人付で訴訟提起されることも珍しくない。そし
て,そのような交通事故における物損被害についての損害賠償請求訴訟事件が
増加している中,そのような事件の当事者が,様々な請求・主張をし,様々な
論点が生じており,事件の審理時間も従前より長くなっており,最終的に自己
の主張について妥協をすることなく,判決で終了する事件も増えているとの指
摘もある。
 そのような状況の中,交通事故の物損被害についての裁判例を整理し,物
損について争いがあるものについて,その内容ごとに整理し,どのように認
定し,判断をしているかについて,まとめたものがあれば,物損被害につい
ての損害賠償請求訴訟の問題点を的確に把握し,事件を適正かつ迅速に処理
することに役立つのではないかと思い,本書を作成することとした。
 本書が,交通事故の物損被害についての損害賠償請求事件に携わる者にと
って,有用のものとなり,交通事故の物損被害についての損害賠償請求事件
の適切かつ迅速な処理に役立つものとなれば幸いである。

  平成27年6月
  園部 厚

■書籍内容
第1章 物的損害の請求権者
欺ね費相当額の損害賠償請求権者
1所有者による修理費相当額の損害賠償請求 
2使用者による修理費相当額の損害賠償請求
(1)使用者による修理費相当額の損害賠償請求
ア所有権留保特約付売買の買主の修理費相当額の損害賠償請求 
イリース契約のユーザーの修理費相当額の損害賠償請求
ウ使用者が所有者から修理費相当額の損害賠償請求権を譲り受けた場合
(2)事故車両が全損の場合
饗綣嵶舛梁山嫁綵請求権者
敬床疎擦梁山嫁綵請求権者
顕搬欧梁山

第2章 修理費等
欺ね未了の場合の損害性
興ねの範囲
1 塗装の範囲 
掘―ね損害額の認定
1〈修理費・時価〉の損害額の立証
2〈部品・工賃〉等の修理金額の認定
(1)〈部品・工賃〉等の修理金額の認定
(2)〈部品・工賃〉等の修理金額の民事訴訟法248条による認定
3〈修理可能・中古品〉であったものについて新品と交換した場合の損害額
4事故に伴う車の損傷の認定
(1)事故に伴う車の損傷の認定
(2)損傷があった車の事故による損傷の認定
(3)先行事故後の車の損傷の認定
己理的全損における損害
1理的全損における損害額 
2車両時価額の消費税分の損害性
昂从囘全損における損害
1経済的全損における損害額 
(1)四輪車の経済的全損における損害額
(2)〈自動二輪車・原動機付自転車〉の経済的全損における損害額
(3)自転車の経済的全損における損害額
2 経済的全損判断のために修理費と比較すべき損害額
(1)修理費の額と事故車両時価額及び新たな車両購入諸費用等を含めた額の比較
(2)事故車両の時価への営業用費用の加算 
3 事故車両の経済的全損の主張立証責任 
4 事故車両の時価等を超える修理費の請求 
(1)事故車両の時価等を超える修理費の請求の原則不可 
(2)事故車両の時価等を超える修理費の請求ができる特別の事情
此亮嵶沼山桶曚箸靴討痢麓嵶昌価額の認定
1 四輪車の車両損害額としての車両時価額の認定 
(1)四輪車の車両損害額としての車両時価額の認定
(2)特殊車両の車両損害額としての車両時価額の認定 
2 自動二輪車の車両損害額としての車両時価額の認定  
3 自転車の車両損害額としての車両時価額の認定  

第3章 車両購入諸費用 73
機了故車両の物理的・経済的全損による]買替えのための車両購入諸費用
1買替えのための車両購入諸費用の損害性  
2車の買替えの必要性と買替えのための車両購入諸費用の損害性
   75
脅動車取得税,自動車税,自動車重量税,自賠責保険料及びリサイクル料金〔再資源化等預託金〕について
1自動車取得税,自動車税,自動車重量税,自賠責保険料及びリサイクル料金〔再資源化等預託金〕の意義 
2自動車取得税について  
3自動車重量税について  
4自動車税・自賠責保険料について 
5リサイクル料金〔再資源化等預託金〕について
掘匕〆此ε佻拭喙蠡拡駘僉ぜ峺望斂脆駘
検匕〆此ε佻拭喙蠡蛎綛堡駘僉ぜ峺望斂声蠡蛎綛堡駘儺擇喃室嵌駘

第4章 評価損〔格落損〕
吃床疎察務瞥鄲察佑琉婬
兇澆覆敬床疎
敬床疎察務瞥鄲察佑稜定
1 評価損〔格落損〕認定基準  
(1)評価損〔格落損〕が認められた事例 
ア 四輪車の評価損〔格落損〕が認められた事例 
イ 自動二輪車の評価損〔格落損〕が認められた事例 
(2) 評価損〔格落損〕が認められなかった事例 
2 国産小型車等についての評価損〔格落損〕  

第5章 代車料〔代車使用料〕
蟻綣屬良要性
饗綣嵶舛梁山恩妥抒
径綣嵶舛鯒Г瓩覺間
1通常代車料が認められる期間 
2代車利用期間の延長と損害性 
(1)損害保険会社担当者との交渉期間延長による代車期間の延長 
(2)修理内容における特殊事情と代車期間の延長 
(3)加害者からの賠償支払がないため修理費の支払ができないことによる代車期間の延長
限綣嵶舛龍盂
慌渉蠹代車料

第6章 休車損〔休車損害〕
亀拏崑察無拏崑山押佑認められる場合
教拏崑擦了蚕
1休車損の算出方法  
2経費の控除  
畦夙車両〔遊休車〕がある場合の休車損
1予備車両〔遊休車〕がある場合の休車損の否定 
2[営業車両の]稼働率からの遊休車の存在の認定  
3空車率〔実車率〕からの遊休車の認定 
4遊休車の存否の立証責任  
固箴紊欧慮詐の有無と休車損
溝綣嵶舛筏拏崑擦隆愀
叉拏崑算残蠅里燭瓩両攀鬚不十分の場合の休車損の認定
1民事訴訟法248条による休車損の認定  
2事故車両(バス)の運行ができない場合の損害の「自動車運送事業経営指標」による認定 

第7章 事故処理費用
機了故車両の]〈引き揚げ費,レッカー代〉
1[事故車両の]〈引き揚げ費,レッカー代〉の請求  
2[事故車両の]持ち帰り修理に伴う車両搬送費用の請求  
供了故車両の]保管料
1[重要な]物的証拠としての事故車両の保管料  
2 保険金の支払と保管料  
3[事故車両の]〈修理・買替え〉の判断のために必要な期間の保管料
4[事故車両の]修理と保管料の関係 
掘〇価査定料,見積費用等
検’兌嵌駘僉せ故車両処分費用等
1 廃車費用  
2 事故車両処分費用等 
后“鏗下圈Σ坦下坿屬猟命費等
此,修梁召了故処理費用

第8章 損害賠償請求関係費用
妓鯆婿故証明取得費用,刑事記録閲覧・謄写費用
曲欷蔚眄禅瓩里燭瓩糧駘
径山嫁綵請求のための法的手続費用

第9章 その他の物的損害
機\儔戮梁山
1積荷の経過年数による価格減少の有無 
(1)積荷の経過年数による価格減少  
(2)楽器の価格減少  
(3)購入時期・価格等が明確でない積載物の損害額  
(4)古い積載物の価値  
2積載物中のデータの破損による損害 
3〈損傷による商品の使用不能,食品の品質保持不能〉による損害
4経済的商品価値喪失〔経済的全損〕による損害
5高価な積荷の特別損害性 
6積荷の積替費用損害 
供卉絨瓠所持品〉等の損害
1〈着衣・所持品〉等の損害額の認定
(1)〈着衣・所持品〉等の損害額の損傷の程度・購入価格・経過年数等からの認定 
(2)購入時期・購入価格が不明の場合の〈着衣・所持品〉等の損害額の認定  
(3)〈着衣・所持品〉等の修理費用と事故との相当因果関係 
2〈着衣・所持品〉等の損害額の民事訴訟法248条による認定
   200
3〈着衣・所持品〉等の損害を否定した事例 
(1)所持が認められないことによる着衣・所持品等の損害の否定 
(2)事故の態様による着衣・所持品等の損害の否定 
(3)立証がないことによる着衣・所持品等の損害の否定 
掘.撻奪箸亮N堵馘
故更圓離ャンセル料等
港加保険料の損害性
困修梁召梁山
1[営業に必要な]設備の新車への乗せ換え費用
2レンタカー会社への支払 
3営業損害等 
(1)事故車による営業利益の損失
(2)移動先に到着できないことによる営業損害等
4 自動車が建物に衝突したことによる損害
(1)自動車が居宅に飛び込んだことによる損害
(2)自動車が店舗等に飛び込んだことによる営業損害等
(3)車が突っ込んだ家屋等を修理した損傷部分の減価償却分の控除の要否 
(4)車が建物に突っ込んだことにより実際に行われた建物修理工事費用額の相当性 
(5)車が店舗等に突っ込んだことによる営業損害の民事訴訟法248条による認定  
5 踏切での事故による損害  
察(損に対する慰謝料
1 物損に関する慰謝料の原則不発生
2 物損に関する慰謝料が認められる場合  
3 物損に関する慰謝料が認められる具体的場合  
(1)家屋への自動車の飛び込み事故における慰謝料 
(2)[自動車による]墓石の損傷事故における慰謝料 
(3)ペットに関する慰謝料 

第10章 弁護士費用
機(杆郢糧駘僂梁山伽
供ヾ丙杼幣戮砲ける弁護士費用
掘(杆郢糧駘册談麌嫗山科欷渦弾者における弁護士費用の請求

検(杆郢里飽冉い靴討い覆ぞ豺腓諒杆郢涼綣蟠眩蠹額の請求
后(杆郢糧駘僂稜容額
1 弁護士費用の認容額  
(1)過失相殺後の認容損害額の1割程度
(2)損害の填補と弁護士費用の認容額 
2 特別事情による弁護士費用額の減額・加算 
(1)訴訟継続中の弁護士の解任・辞任による弁護士費用の減額  
(2)被告の訴訟行為による弁護士による訴訟追行の必要性が高まったことによる弁護士費用の加算  
妻杆郢糧駘僂伐畆坐蟷
司杆郢糧駘兪蠹損害金の消滅時効

第11章 不法行為債務の遅延損害金
吃塰々坩戮亡陲鼎損害賠償債務の遅延損害金
供良塰々坩戮亡陲鼎損害賠償請求における]弁護士費用の遅延損害金
掘良塰々坩戮亡陲鼎損害賠償請求権の]遅延損害金債権の時効中断事由

第12章 保険代位による不法行為に基づく損害賠償請求
喫欷餌絨未砲茲詆塰々坩戮亡陲鼎損害賠償請求権の取得
業鑛欷閏圓硫畆困搬絨娘萋世糧楼
景欷餌絨未砲茲覽畚金請求と弁護士費用
己欷餌絨未砲茲詆塰々坩戮亡陲鼎損害賠償請求権の遅延損害金
絞欷餌絨未砲茲詆塰々坩戮亡陲鼎損害賠償請求権の消滅時効

第13章 訴訟手続
妓鮠鳥の提示金額を下回る訴訟上の主張
供良塰々坩戮砲茲訛山嫁綵請求権の]〈消滅時効期間・除斥期間〉の経過
1 治療費等支払による物損債務承認の主張  
掘稜ぐ奸亙欷渦饉劼紡个垢詒鏗下埓禅畫幣

事項索引  
判例索引  

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