青林書院



労働関係訴訟 


リーガル・プログレッシブ


労働関係訴訟 
 
編・著者渡辺 弘 著
判 型A5
ページ数370頁
税込価格3,780円(本体価格:3,500円)
発行年月2010年03月
ISBN978-4-417-01502-4
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■解説
●裁判実務の実際を理解するための必読の書!
●東京地裁労働部に在籍する経験豊富な裁判官が,急増する労働事件について,
 具体的な事例を通して,裁判実務上の留意点をわかりやすく解説。
 労働紛争解決のための基本知識を示す。
●事例をどのように分析するのか,代表的な体系書のどこを参照すればよいのか,
 裁判例の傾向をどのように把握するのか,実際の事件を担当する場合の実務的な
 留意点はどこかを,事例に沿って理解することが,労働事件担当にとって有益な
 のではないか。本書はこの思考のプロセスをそのままなぞって構成した。


目 次
1 解雇権濫用法理,地位確認訴訟の請求,整理解雇
2 期間の定めのある労働契約の雇止め,職務分担表のある業務
3 試用期間中の解雇,期間雇用的な過渡的労働契約関係への試用法理の拡張,
  解雇予告手当
4 懲戒解雇,セクシュアル・ハラスメント,労働協約
5 労働者の意思による任意退職,病気による休職制度
6 人事制度の職位と職能資格,配置転換
7 就業規則(総論)
8 時間外手当
9 退職金請求事件,競業避止義務違反
10 過労による後遺障害,労災の権利保護の構造,労災保険法上の請求
11 不当労働行為,労働委員会に対する救済申立て,労働委員会の命令と
  裁判所の取消訴訟
12 労働審判制度と労働審判手続申立書・答弁書


【執筆者紹介】
渡辺 弘:東京地方裁判所判事

昭和59年4月 東京地裁判事補,
 その後,広島家地裁,厚生省大臣官房老人保健福祉部,同社会局,
 最高裁事務総局総務局等の勤務をした後,
 平成6年4月 福岡地裁判事,
 平成10年4月 司法研修所教官,
 平成14年2月以降 現職
 (平成16年4月〜平成19年3月 東京大学法科大学院客員教授を併任)
 主要著書:門口正人編集代表『民事証拠法大系第1巻総論 I』
       「2 弁論主義と主張・立証責任〔4〕自白」の章担当   

■書籍内容
Legal Progressive Series 労働関係訴訟

目 次
第1章 ●労働契約の終了その1●
     解雇権濫用法理,地位確認訴訟の請求,整理解雇
  I 解雇権濫用法理
    1.民法上の解雇自由の原則
    2.解雇権濫用法理
    3.解雇権濫用法理において主張可能な事情
    4.解雇理由証明書,解雇時の説明との異同
    5.就業規則による解雇制限
    6.成績不良の従業員に対する解雇
  II 地位確認請求訴訟の攻撃防御方法
    1.地位確認と解雇後の賃金支払請求訴訟の請求の趣旨
    2.上記の請求の趣旨の根拠となる請求原因事実
      (1) 地位確認請求の請求原因事実
      (2) 解雇後の未払賃金支払請求
    3.請求可能な賃金はどの範囲になるか
  III 整理解雇
    1.普通解雇と整理解雇との関係
    2.整理解雇の4要件(4要素)
      (1) 「要件」か「要素」かという問題
      (2) 4要素か3要素かという問題
    3.本問における整理解雇の要件の充足
    コラム1 解雇権濫用法理について

第2章 ●労働契約の終了その2●
     期間の定めのある労働契約の雇止め,職務分担表のある業務
  I 期間の定めのある労働契約の位置づけ
  II 期間の定めのある労働契約の終了
    1.概  観
    2.期間の定めのある労働契約の中途の解雇
    3.期間の定めのある労働契約の雇止め
    4.本問が雇止めに関する判例理論の射程に入るか
  III 解雇権濫用法理が類推適用された場合の労働契約の内容
  IV 雇止めが権利濫用に該当するか否か
    1.はじめに
    2.本問の事例への当てはめ

第3章 ●労働契約の終了その3●
     試用期間中の解雇,期間雇用的な過渡的労働契約関係への試用法理の拡張,解雇予告手当
  I 本件労働契約の性質
    1.トライアル雇用という補助金事業の下での労働契約
    2.期間の定めのある労働契約か否か
  II 期間の定めのある労働契約と試用期間
  III 試用期間中の解雇をめぐる法規制
  IV 解雇予告義務違反
  V 時間外労働
    コラム2 傷口の浅いうちの解決

      
第4章 ●労働契約の終了その4●
     懲戒解雇,セクシュアル・ハラスメント,労働協約
  I 懲戒解雇と普通解雇の関係
  II 懲戒解雇の要件
    1.懲戒解雇の根拠
    2.懲戒解雇の要件
    3.適正手続について
  III セクシュアル・ハラスメントについて
    1.セクシュアル・ハラスメント行為をめぐる法律状況
    2.セクシュアル・ハラスメントに基づく企業の懲戒処分の評価 
  IV 賞与の請求について
  V 本問への事例の当てはめ
    1.請求の趣旨
    2.請求原因と抗弁
    コラム3 和解条項

     
第5章 ●労働契約の終了その5●
     労働者の意思による任意退職,病気による休職制度
  I 病気休職中の労働契約の取扱いについて
  II 休職期間の解消
  III 労働契約の合意解約
  IV 口頭による退職の意思表示
  V 意思表示の瑕疵の主張
  VI 本問の事例の分析
    1.平成19年12月3日におけるお詫び状の提出を,辞職
      (雇用契約の中途解約)の意思表示と評価できるか
    2.「お詫び状」を合意解約の申込みと評価し,Bによる
      受領を承諾と評価できるか
    3.合意解約の成立
    4.退職の意思表示の瑕疵について

第6章 人事制度の職位と職能資格,配置転換
  I 人事に関する2つの評価軸
    1.職能資格上の降格
    2.職位(役職)の降格
    3.両者が組み合わされた場合
  II 配置転換
    1.配転命令をめぐる考え方の違い
    2.労働契約による限定合意
      (1) 職種限定契約
      (2) 勤務地限定契約
    3.権利濫用法理による無効主張
  III 本問の事例に沿った請求の構成
    1.配転無効の確認・配転すべきであることの確認
    2.第1次配置転換と第2次配置転換の適法性
    3.営業手当,業績に伴う賞与の減少について
    コラム4 労働事件での「正解」

     
第7章 就業規則(総論)―就業規則の不利益変更と賃金制度,
             降級降格の違法性の有無―
  I 就業規則(一般論)
  II 就業規則の不利益変更
  III 賃金制度について
  IV 職務等級制の下での降格,昇格
  V 職位の引下げとしての降格
  VI 本問の事例で考えられる「請求の趣旨」
VII 賃金額の確認請求と差額賃金請求の請求原因と就業規則の
     不利益変更の抗弁
  VIII 本件の就業規則変更の合理性の有無
    コラム5 アメリカの労働仲裁

第8章 時間外手当
  I 時間外手当の基本的な考え方
  II 時間外手当請求の概要
  III 労働契約上の労働時間の1時間当たり単価
    1.時間外手当の算出の方式
    2.労働契約に基づいて支給される1か月ごとの給与
    3.所定労働時間と1時間当たりの単価
  IV 労働時間に関する争い
  V 平成18年10月ころ以降のXの労務の提供状況
  VI 法内残業の取扱い
  VII 管理監督者について
    1.一般的な考え方
    2.本問への当てはめ
  VIII 時間外手当に対応する手当の支給
    1.一般的な考え方
    2.本問への当てはめ
  IX 消滅時効
  X 付加金,遅延損害金

第9章 退職金請求事件,競業避止義務違反
  I 退職金請求権の法的性質と法的根拠
  II 退職金請求事件の請求原因事実
    1.一般的な退職金請求の請求原因事実
    2.自己都合退職か会社都合退職かの判断
    3.中小企業退職金共済(いわゆる中退共)について
  III 退職金不支給事由,減額事由の主張(抗弁)
  IV 退職金不支給事由の合理性
  V 労働者の損害賠償義務
  VI 労働者の競業避止義務違反行為
    1.在職中に知り得た秘密を利用して行われた競業行為
      (1) 在職中の競業行為について
      (2) 退職後の秘密保持義務について
    2.競業避止義務について
      (1) 在職中の競業行為について
      (2) 退職後の競業避止義務違反行為について
    コラム6 日本式経営


第10章 過労による後遺障害,労災の権利保護の構造,労災保険法上の請求
  I 労災補償制度の基本構造
    1.労働基準法上の労災補償制度
    2.労災保険制度
    3.民法上の損害賠償請求権
    4.労働協約による上乗せ補償
  II 労災の保険給付の手続
  III 労災の保険給付のための要件
  IV 業務上の疾病
  V 脳・心臓疾患による疾病の業務起因性に関する通達
    1.平成13年通達よりも前の状況
    2.平成12年最高裁判例
    3.脳・心臓疾患の認定基準に関する専門検討会報告書(平成13年11月16日)
    4.平成13年12月12日付基発1063号通達
VI 業務の過重負荷と発症との相当因果関係の判断基準について
   VII 本問の事例の検討
     1.事実認定
     2.業務の負荷
     3.業務以外の発症因子(いわゆるリスクファクター)について
     4.結  論

第11章 不当労働行為,労働委員会に対する救済申立て,労働委員会の命令
    と裁判所の取消訴訟
  I はじめに
  II 不当労働行為の類型
  III 不当労働行為の要件
    1.使用者と労働者,労働組合
      (1) 労働組合法上の「使用者」
      (2) 上司の行為の不当労働行為該当性
      (3) 労働関係との近接性
    2.不当労働行為意思
    3.不利益取扱い
  IV 不当労働行為の救済方法
    1.労働委員会による救済
    2.私法上の救済
  V 労働委員会に対する申立ての期間
  VI 労働委員会における救済方法
  VII 地労委命令に対する不服申立て
    1.制度上の前提
      (1) 使用者が不服申立てをする場合
      (2) 労働組合又は労働者が不服申立てをする場合
    2.裁判所の取消訴訟と中労委の再審査との関係
      (1) 労働者側が不服申立てをする場合
      (2) 使用者が不服申立てをする場合

第12章 労働審判制度と労働審判手続申立書・答弁書
  I 労働審判制度
  II 労働審判手続の概要
    1.労働審判手続の申立て・管轄
    2.不適法な申立ての例,期日の指定と当事者の呼出し
      (1) 期日の指定と当事者の呼出し
      (2) 不適法な申立て
      (3) 期日の変更に関する取扱い
    3.第1回期日
    4.第2回,第3回期日
    5.労働審判
      (1) 労働審判の内容
      (2) 労働審判の告知
  III 手続選択
  IV 代理人としての労働審判手続の事前準備
    1.当事者の言い分を労働審判委員会に理解させるという観点
    2.話合いの姿勢についての基本的なスタンスを考えておくべきこと
  V 労働審判手続申立書
    1.申立ての趣旨
      (1) 総  論
      (2) 割増賃金の付加金請求
      (3) 労働審判独特の請求の趣旨の記載について
      (4) 時間外手当の請求を行うことの適否
      (5) 申立費用
    2.申立ての理由
      (1) 総  論
      (2) 申立ての理由に記載することが必要な事項
    3.予想される争点とそれに対する申立人の主張
      (1) 相手方から出されると予想される争点への反論
      (2) 可能な限り法的な分析を行うことの重要性
      (3) 書証の記載
    4.申立てに至る経緯の概要
  VI 答 弁 書
    1.答弁書作成の基本的な考え方
    2.申立ての趣旨に対する答弁,申立書記載事実に対する認否
      (1) 総  論
      (2) 答弁及び事実の認否について
    3.答弁を理由づける具体的な事実及び予想される争点に関連する
      重要な事実
      (1) 具体的な事実及び予想される争点に関連する重要な事実について
(2) 陳述書の要否ないしその役割
(3) 申立書に対抗して,相手方の正当性や労働審判手続に向けての
         ポイントをアピールすること
    4.申立てに至る経緯の概要
      労働審判手続申立書
      答 弁 書
  コラム7 労働審判法? 何ですか,それは一体

      事項索引/判例索引

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